デジタル大辞泉 「光円錐」の意味・読み・例文・類語 こう‐えんすい〔クワウヱンスイ〕【光円×錐】 四次元の時空(ミンコフスキーの時空)の座標で、ある時刻tに位置(x,y,z)から発せられる光子が描く円錐。光速をcとして、(ct)2-x2-y2-z2=0で表される。質点の運動の軌跡は因果律に従い、この円錐の時間軸を含む内部を超えることはない。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例 Sponserd by
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「光円錐」の意味・わかりやすい解説 光円錐こうえんすいlight cone 特殊相対性理論の時空世界すなわちミンコフスキー空間で,空間座標を x,y,z ,時間座標を t とするとき,時刻0に原点を出た光の信号は方程式 x2+y2+z2-c2t2=0 ( c は真空中の光速度) で表わされる四次元の円錐面上を進む。この円錐を光円錐またはライトコーンという。空間座標の代表として x だけをとって図示すると時空世界は4つの部分に分けられる。Iを未来圏,IIを過去圏といい,あわせて時間的領域という。 IIIを空間的領域という。第4の部分は光円錐上である。一般に物体の速さは光速度より遅いので,時刻0で原点を通過する物体の経路は常にIまたは IIの内部にある。また信号の伝搬速度は光速度をこえないので,時刻 t=0 の状態は過去圏内部および光円錐上の状態だけで決り,t=0 に発した信号は未来圏内部および光円錐上にのみ伝わる。 光円錐ひかりえんすい 「光円錐」のページをご覧ください。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by