入札談合(読み)ニュウサツダンゴウ

デジタル大辞泉 「入札談合」の意味・読み・例文・類語

にゅうさつ‐だんごう〔ニフサツダンガフ〕【入札談合】

公共事業などの競争入札において、競争するはずの業者どうしが、あらかじめ話し合って協定すること。高い価格での落札や持ち回りでの落札で、業界全体で利益を不正に分け合う。公正な価格競争を害し、発注元の国・地方公共団体支出を増すことになり、刑法で禁じられる。発注元の公務員などが協定に関与するものを、特に官製談合と呼ぶ。平成15年(2003)入札談合等関与行為防止法施行。公務員が入札談合に関与した場合、公正取引委員会は同法に基づいて所属機関に改善を求めることができる。談合。

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共同通信ニュース用語解説 「入札談合」の解説

入札談合

公共工事物品調達に関する入札で、参加者が事前に受注業者や価格を決める行為。競争が生まれないため落札額が高止まりし、税金無駄遣いになる恐れがある。独禁法が不当な取引制限として禁じており、違反した場合、個人は5年以下の懲役または500万円以下の罰金、法人は5億円以下の罰金が科される。刑法にも禁止する規定がある他、国や自治体職員が事業者に談合を唆したり、予定価格を漏らしたりした場合は官製談合防止法違反で刑事罰の対象となる。

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