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公共事業 こうきょうじぎょうpublic work

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

公共事業
こうきょうじぎょう
public work

一般に公共の福祉のために,国または地方公共団体等公的機関が行う事業。これは,利潤追求の目的をもって経営することが好ましくないような事業について行われる。または,不景気に際して失業者を救済し国民経済を安定させたり,国際的な配慮から内需を拡大させるために公共事業を利用し,財政政策観点からその総量や実施時期を調整することがしばしばみられる。具体的には,道路,鉄道,港湾,電力施設,住宅,上下水道,学校などの建設事業をさしていう。

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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

公共事業

日本の公共事業関係費は1960年代以降急増し、補正後の年総額では小渕内閣当時の98年度14・9兆円がピーク。小泉内閣発足後の2001年度から減少に転じたが、東日本大震災防災、中央自動車道笹子トンネル事故で老朽化対策の重要性が指摘されるようになった。一方で、国と地方の借金残高は国内総生産(GDP)の2倍、約1千兆円に達しているため、必要な事業の選別と事業費の抑制がより重要になっている。

(2013-06-28 朝日新聞 朝刊 高知全県 1地方)

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デジタル大辞泉の解説

こうきょう‐じぎょう〔‐ジゲフ〕【公共事業】

国または地方公共団体が公共の利益や福祉のために行う事業。学校・図書館・公園・病院の建設、道路・港湾・上下水道の整備、河川改修などの事業。

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百科事典マイペディアの解説

公共事業【こうきょうじぎょう】

国または地方公共団体が公共の利益のために公共投資金により行う事業。当初私企業では行えない道路・港湾・灌漑(かんがい)等の土木・治山治水事業に限られていたが,衛生・社会福祉・文化教育事業にも広げられている。
→関連項目建設公債談合

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世界大百科事典 第2版の解説

こうきょうじぎょう【公共事業】

一般に国・地方自治体など政府公共部門の行う道路,鉄道,上下水道,住宅,教育施設,公園などの社会資本の整備にかかる建設事業をいう。公共事業が必要となるのは,これら施設が市民生活に不可欠であり,かつ民間や家計から十分に供給されないことにある。だが同時にそれは,現代政府財政機能の中心たる景気調整機能の有力な手段である。この意味で公共事業が積極的に活用されはじめたのは,いずれの先進国でも1930年代の大恐慌期である。

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大辞林 第三版の解説

こうきょうじぎょう【公共事業】

行政主体、または私人によって行われる公共の利益を目的とする事業。公益事業。
国や地方公共団体が財政資金により行う事業。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

公共事業
こうきょうじぎょう

国または地方公共団体が行う社会資本の建設および維持の事業をいう。類語としての公共投資は資本的支出だけをさすのに対して、公共事業はその調査・計画および運営なども含むより広い概念である。公共事業はその目的に応じて次の3種類に大別される。
(1)産業基盤関係 道路・港湾・鉄道・通信施設の整備など生産の向上を目的とするもの。
(2)生活基盤関係 公園・上下水道の整備、学校・住宅・病院の建設、都市の改造など国民生活の向上を目的とするもの。
(3)国土保全関係 治山・治水、都市の防災など国土の保全を目的とするもの。
 資本主義経済では、市場における価格機構によって、経済政策の目標の一つである資源の効率的配分が達成される。しかし、前記のような公共性を有する事業は、外部効果をもつか、費用逓減(ていげん)する財・サービスであったり、純粋公共財であるため、価格機構にゆだねることは不可能ないし不適当なものである。つまり、民間企業にゆだねておいては、まったく供給されないか、社会的に需要される量からみて著しく不足する財・サービスが存在するため、政府がかわって事業活動を行う必要がある。
 公共事業の内容の推移をみると、その時々の社会的要請を反映して絶えず変化してきている。わが国の場合をみると、第二次世界大戦直後は、国土復興と食糧増産のため、国土保全(主として災害復旧)と農林漁業部門への投資が重点的に行われたが、高度成長期になると、民間資本の急激な蓄積が進んだのに対し、社会資本の立ち後れが目だつようになり、道路、港湾などの産業基盤関係への重点投資が行われるようになった。しかし、オイル・ショック(1973)を契機として、高度成長によるひずみが問題にされだし、近年は下水道、公園、住宅などの生活基盤関係にも公共投資の重点が置かれるようになってきた。
 公共事業は、資源の効率的配分という政策目的からなされるだけではなく、経済安定(景気調節)という目的からも実行される。公共事業の拡大は乗数効果を通じて有効需要を高め、国民所得水準を増大させる効果がある。このような観点から、わが国の公共事業の規模の推移をみると、公共事業は景気の停滞した1966年度(昭和41)、67年度および76年度以降79年度まで毎年度大幅な伸びを示しているが、これは景気対策として使われてきたと判断できる。これに対して70年代前半の高い公共事業の伸びは社会的ひずみの是正が主目的であって、景気対策という観点からみればかならずしも必要であったとはいいがたい。80年度以降は公共事業関係費の伸びがゼロに抑えられてきている。これは、公共事業費の財源として66年度以降発行されてきた建設国債が、75年度以降の赤字国債とともに累積し、それが財政を圧迫してきているためである。
 現在、安定政策の観点から公共事業ないし公共投資の乗数効果が低下しているのではないかという議論がある。その理由の一つとして、公共投資を行うために発行する公債が金融市場を圧迫し、金利を上昇させる(クラウディング・アウト)という考えがあり、もう一つの理由として、公共事業の対象が産業基盤から生活基盤へと変化したために、投資の産出係数が低下したということも考えられている。今後、公共事業が必要となる分野として、都市地域における住宅の整備や生活関連社会資本の充実などが指摘されている。[藤野次雄]
『飯野靖四他著『テキストブック財政学』(1979・有斐閣) ▽貝塚啓明著『財政支出の経済分析』(1971・創文社)』

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世界大百科事典内の公共事業の言及

【土地収用】より

…特定の公共事業の用に供するために,他人の特定の土地所有権を強制的に取得することをいう。私有財産制の保障と表裏一体の関係をなすものとして,近代法治国家の憲法の下に成立した土地収用制度は,一方において公共の利益となる事業の遂行と,他方において私有財産の保護という二つの目的を調整する法制度である。…

※「公共事業」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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