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公海自由の原則 こうかいじゆうのげんそくprinciple of freedom of the high seas

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

公海自由の原則
こうかいじゆうのげんそく
principle of freedom of the high seas

公海は万民共有物であり,いかなる国も,これを領有したり属地的な管轄権を行使することはできず,また国際法に従ってその使用の自由を享受できるという原則。国連海洋法条約 87条によれば,航行,上空飛行,海底電線や海底パイプラインの敷設,人工島その他の設備の建設,漁獲,科学的調査があげられるが,これらの使用の自由は,他国の利益に合理的な考慮を払って行使されなければならない。また公海は平和目的のために留保される。近年,公海の資源保存や海上交通の安全のために漁業,航行を規制する国際法規が実現しており,海洋汚染防止のための国際規制も拡充されている。

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百科事典マイペディアの解説

公海自由の原則【こうかいじゆうのげんそく】

公海がいずれの国の領有,主権的支配にも属さず,各国は公海を航海,通商,漁業等のため自由に使用できるという慣習国際法上確立された原則。現在では1982年の海洋法条約に明文的に規定されている。

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世界大百科事典内の公海自由の原則の言及

【海洋法】より

…海洋を,国家の海岸に近接する沿岸海とその外側の外洋とに分け,沿岸海は領海としてその国の主権の支配下におかれ,外洋は公海として,いずれの国も領有を主張することができず,すべての国の自由な使用に開放されることとなった。この〈公海自由の原則〉は,19世紀には一般国際法の基本原則として認められ,今日に至っている。
[第2次大戦後の動向]
 領海の幅の問題を除き比較的に安定していた伝統的海洋法は,第2次大戦後に大きく動揺することになった。…

【公海】より

…しかし,1982年に成立した国連海洋法条約のもとで新たに群島水域と排他的経済水域の制度が認められたので,今日では,公海とは,いずれの国の内水や領海,群島水域,排他的経済水域にも含まれない海洋のすべての部分である(これら新規水域の設定により,公海はこれまでより30%狭くなったといわれる)。 公海では〈公海自由の原則〉が適用される。この原則は永い慣行によって確立した国際法の基本原則の一つであった。…

※「公海自由の原則」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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