六日の菖蒲十日の菊(読み)むいかのあやめとおかのきく

精選版 日本国語大辞典 「六日の菖蒲十日の菊」の意味・読み・例文・類語

むいか【六日】 の 菖蒲(あやめ)十日(とおか)の菊(きく)

※小津桂窓宛馬琴書簡‐天保六年(1835)五月一六日「神ならぬ身のそれとは判じ得ず、今思ひあたり候は、六日のあやめ十日の菊に御座候

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ことわざを知る辞典 「六日の菖蒲十日の菊」の解説

六日の菖蒲十日の菊

端午節供(五月五日)の翌日菖蒲ちょうようの節供(九月九日)の翌日の菊。時機に遅れてしまい、いまさら役に立たないことのたとえ。

[使用例] 事あってのちにして、前兆を語るのは、六日の菖蒲だけれども、そこに、あきらめがあり、一種のなつかしみがあり、しんせつがある[泉鏡花間引菜|1923]

[解説] 端午の節供は中国に由来するもので、陰暦五月五日に薬狩りをしてしょうを軒に葺いたり、薬玉にして酒や湯に浸すことが行われました。その後、薬狩りは衰微しましたが、端午の節供は民間にも広まり、その遺風は今日の菖蒲湯に及んでいます。

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