六神通(読み)ロクジンズウ

デジタル大辞泉 「六神通」の意味・読み・例文・類語

ろく‐じんずう〔‐ジンヅウ〕【六神通】

仏語。仏・菩薩ぼさつに備わる六種の超人的な能力神足通天眼てんげん通・天耳てんに通・他心通宿命しゅくみょう通・漏尽ろじん通。六通

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精選版 日本国語大辞典 「六神通」の意味・読み・例文・類語

ろく‐じんずう‥ジンヅウ【六神通】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「ろくじんつう」とも ) 仏語。禅定を修めることによって得られる六種の超人的な能力。天眼通天耳通・他心通・宿命通・神足通(神境通)の五神通漏尽通を加えたもの。六通。
    1. [初出の実例]「優鉢羅花比丘尼本性経とくがごときはうはら花比丘尼六神通をえ、阿羅漢となりて」(出典:観智院本三宝絵(984)下)
    2. [その他の文献]〔三蔵法数‐二六〕

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「六神通」の意味・わかりやすい解説

六神通
ろくじんづう

仏教用語。完全な精神統一などを行なって得られる6種の超自然的な力。すなわち,あらゆる場所に自由に行くことなどの能力である神足通 (じんそくつう) ,すべてを見通す能力である天眼通 (てんげんつう) ,すべての音を聞き分ける能力である天耳通 (てんにつう) ,他人の心のなかをすべて知る能力である他心通 (たしんつう) ,前世生存の状態を知る能力である宿命通 (しゅくみょうつう) ,すべての煩悩を滅しこの世に再び生れないということを悟る能力である漏尽通 (ろじんつう) をさす。なお,それぞれの呼称には,このほか種々のものがある。

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