デジタル大辞泉
「禅定」の意味・読み・例文・類語
ぜん‐じょう〔‐ヂヤウ〕【禅定】
《「禅」は、梵dhyānaの音写「禅那」の略。「定」はその訳》
1 仏語。思いを静め、心を明らかにして真正の理を悟るための修行法。精神を集中し、三昧に入り、寂静の心境に達すること。六波羅蜜の一。「禅定に入る」
2 修験道で、白山・立山などの高い山に登って行う修行。
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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ぜん‐じょう‥ヂャウ【禅定】
- 〘 名詞 〙
- ① ( 「禅」と「定」の合成語。[梵語] dhyāna の訳語であるが、また、[梵語] dhyāna を音訳した「禅那」を略した「禅」を「定」と合成したもので、「定」はもと[梵語] samādhi の訳語で、心を一つの対象に注いで、心の散乱をしずめるのが「定」、その上で、対象を正しくはっきりとらえて考えるのが「禅」 ) 仏語。仏道修行の一つで、三学・六波羅蜜の一つ。心を一点に集中し、雑念を退け、絶対の境地に達するための瞑想。心を統一して静かに対象を観察し、思索して真理を悟ること。坐禅によって無念無想になること。
- [初出の実例]「如来。無礙力無畏禅定解脱三昧諸法皆深成就故。云二広大甚深無量一」(出典:法華義疏(7C前)一)
- 「或時は高声多言にして、傍若無人也。或時は柔和神妙にして、禅定(ゼンヂャウ)に入るが如く也」(出典:源平盛衰記(14C前)一九)
- [その他の文献]〔法華経‐安楽行品〕
- ② ( 高い山が信仰登山の対象となったところから ) 高い山の頂上をいう。霊山の頂上。
- [初出の実例]「客人宮は、十一面観音の応作、白山禅(セン)定の霊神也」(出典:太平記(14C後)一八)
- ③ ( ━する ) 富士山、白山、立山などの高い山に登って、信者が修行すること。
- [初出の実例]「かくて立山禅定(ゼンヂャウ)し侍りけるに」(出典:廻国雑記(1487))
- ④ 「ぜんじょうもん(禅定門)」の略。
- [初出の実例]「源空存在せしときに 金色の光明はなたしむ 禅定博陸まのあたり 拝見せしめたまひけり」(出典:三帖和讚(1248‐60頃)高僧)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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禅定 (ぜんじょう)
〈禅〉はサンスクリットのディヤーナdhyāna,パーリ語のジャーナjhānaから転じた音,〈定〉はその意味をおのおの示している。身体を安静に保ち,心静かに人間本来の姿を瞑想すること,心を一つに集中させ,動揺させないことである。古代インドでは仏教以前から広く行われていた修行法の一つであるが,仏教におけるもっとも代表的な修行法ということができる。大乗仏教の修行法である六波羅蜜の第五にあたり,修行法の中心といえ,また三学(さんがく)(戒・定・慧)の一つである。そして,身体を安静に保つ姿勢として座法が一般に用いられるので座禅(ざぜん)ともいわれる。しかし禅定は座禅のみでなく,仏教以外では,いわゆるヨーガとしてさまざまな姿勢が用いられている。また,禅宗は座禅宗ともいわれ,座禅をとくに重要視するが,禅宗のみが禅定を用いているのでもない。釈尊が悟りを開いたのは禅定によるとされるので,脚を組んで座り,両手を脚上に掌を上にして重ねておく姿の禅定仏が定印(じよういん)の釈迦仏や阿弥陀仏として,彫刻,絵画に多く表現されている。さらに,修験道などでは霊場の山に入り修行することを禅定とも呼んでいる。
→禅 →ヨーガ
執筆者:井ノ口 泰淳
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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禅定
ぜんじょう
「禅」はサンスクリット語 dhyānaの音写,「定」はその漢訳。六波羅蜜の一つ。心を統一して三昧に入り寂静になること。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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普及版 字通
「禅定」の読み・字形・画数・意味
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
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世界大百科事典(旧版)内の禅定の言及
【観念】より
…仏教ではもともと三昧(さんまい)を追求することが基本となっている。三昧とは禅定(ぜんじよう)ともいわれ,心を集中して心が安定した状態に入ることである。禅定の追求が継承されていくなかでその方法が具体的に形成されることとなり,観仏・観法などの修行の仕方が明らかにされていく。…
※「禅定」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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