兵仗(読み)ヒョウジョウ

デジタル大辞泉 「兵仗」の意味・読み・例文・類語

ひょう‐じょう〔ヒヤウヂヤウ〕【兵×仗】

武器。戦闘用の実用の武器。儀仗に対していう。
武器を持った武官である随身ずいじん内舎人うどねりなどの称。

へい‐じょう〔‐ヂヤウ〕【兵×仗】

ひょうじょう(兵仗)

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精選版 日本国語大辞典 「兵仗」の意味・読み・例文・類語

ひょう‐じょうヒャウヂャウ【兵仗】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 武器。戦闘用の実用の武器。儀式用の形式的な儀仗に対していう。へいじょう。
    1. [初出の実例]「但所支兵仗、蔵隠民間」(出典:続日本紀‐天平宝字元年(757)七月壬戌)
    2. [その他の文献]〔漢書‐梁孝王伝〕
  3. 武器を持った武官である随身(ずいじん)・内舎人(うどねり)の称。
    1. [初出の実例]「夫太政大臣、法当邑三千戸、及随身兵仗、国有成式、又准三宮年官」(出典:日本三代実録‐貞観一三年(871)四月一〇日)
  4. 武器によって危害をうけること。また、戦争損害をうけること。
    1. [初出の実例]「明雲座主、相者に逢給て、『おのれ、若(もし)兵仗の難やある』と尋給ければ」(出典:徒然草(1331頃)一四六)

へい‐じょう‥ヂャウ【兵仗】

  1. 〘 名詞 〙ひょうじょう(兵仗)〔広益熟字典(1874)〕

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普及版 字通 「兵仗」の読み・字形・画数・意味

【兵仗】へいじよう(ぢやう)

武器。〔周書、賀抜勝伝〕性(つうそつ)にして、義を重んじ財を輕んず。身死するの日、惟だ隨身兵仗、び書千餘卷るのみ。

字通「兵」の項目を見る

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世界大百科事典(旧版)内の兵仗の言及

【太刀】より

…太刀身も作銘(さくめい)は佩表(はきおもて)に入れるのを常とするから,外装がなくとも,刃を上に向けて腰に差す打刀(うちがたな)の類とは容易に識別することができる。太刀の種類は礼典用の儀仗(ぎじよう)と軍陣用の兵仗(ひようじよう)に大別されるが,つねに新様式の発達にともなって,軍陣用も旧様式は形式的となり,儀仗化している。古く古墳出土の遺品は,把(柄)頭(つかがしら)に手だまりを大きくこしらえるのを特色とし,頭椎(かぶつち)といって柄頭を立体的に大きくふくらませたものと,環(鐶)頭(かんとう)といって環としたものと,方頭,円頭,圭頭などに分けられる。…

※「兵仗」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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