内呼吸(読み)ナイコキュウ(その他表記)cellular respiration

デジタル大辞泉 「内呼吸」の意味・読み・例文・類語

ない‐こきゅう〔‐コキフ〕【内呼吸】

細胞呼吸」に同じ。⇔外呼吸

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精選版 日本国語大辞典 「内呼吸」の意味・読み・例文・類語

ない‐こきゅう‥コキフ【内呼吸】

  1. 〘 名詞 〙 組織中で動脈血から酸素をとり入れ、代謝産物としての炭酸ガスを静脈中に放出する作用をいう。⇔外呼吸。〔人体機能(1952)〕

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「内呼吸」の意味・わかりやすい解説

内呼吸
ないこきゅう
cellular respiration

生物が酸素を使って養分を分解し,生命活動に必要な化学エネルギーを発生させる仕組み。細胞呼吸,組織呼吸とも呼ばれる。不要になった二酸化炭素と水は排出される。酸素呼吸をしない生物は,発酵により養分を分解する。養分を分解する目的の一つは,結合エネルギーアデノシン三リン酸 ATPに変換することにある。ATPはエネルギーの源として知られ,養分を分解して得た化学エネルギーを放出して,ほかの細胞プロセスを促進する。真核細胞の場合,呼吸とエネルギー保存を媒介する酵素は,ミトコンドリアと呼ばれる高次に組織化された棒状細胞器官に含まれる。微生物の場合は,細胞膜に酵素が埋め込まれている。内呼吸の代謝過程は,解糖系,TCA回路クエン酸回路),水素伝達系(電子伝達系)の 3段階に分けられる。(→呼吸

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「内呼吸」の意味・わかりやすい解説

内呼吸
ないこきゅう

細胞呼吸

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栄養・生化学辞典 「内呼吸」の解説

内呼吸

 →細胞呼吸

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世界大百科事典(旧版)内の内呼吸の言及

【呼吸】より

…こうして,プネウマ説にはじまり,肺での空気の出入りを意味していた〈呼吸〉は,現代生物学の用語では,細胞での基質からの水素原子の取出しと,その水素を酸素と化合させる際のエネルギーを用いてのATP生成(酸化的リン酸化)を意味するに至っている。【長野 敬】
【呼吸の生化学】
 以上のような歴史的経過から,呼吸は古くは動物の呼吸運動をさす言葉であったものが,動物の外界とのガス交換(これを外呼吸という),さらに体液と細胞のガス交換(これを内呼吸という)をも含める言葉となった。そして,現在,生化学的には呼吸は次のように定義されている。…

【人工呼吸】より

…肺で酸素をもらった血液は,からだ全体に流れていき,細胞や組織に酸素を放出し,炭酸ガスを取り込んで肺に戻ってくる。この過程を内呼吸という。空気中には21%の濃度の酸素がある。…

※「内呼吸」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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