(読み)ユメ

デジタル大辞泉 「努」の意味・読み・例文・類語

ゆめ

[副]3原義
(あとに禁止を表す語を伴って)決して。必ず。「ゆめ油断するな」
(あとに打消しの語を伴って)少しも。夢にも。「ここで会えるとはゆめ思わなかった」
つとめて。気をつけて。
「向つに立てる桃の木成らめやと人そささやく汝が心―」〈・一三五六〉
[補説]潔斎する意の動詞む」の命令形からとされていたが、その「め」は上代特殊仮名遣では甲類の音である。しかし、乙類の仮名が用いられていて、疑問が残る。別に、物事を忌み謹んだ目で見よの意の「忌眼」であるとする説もある。平安時代以降、「夢」と混同して2の意があらわれた。「努」「努力」「勤」などと当てて書くこともある。
[類語]絶対決して断じて絶対にゆめゆめ金輪際

ど【努】[漢字項目]

[音](漢) [訓]つとめる ゆめ
学習漢字]4年
つとめる。「努力
[名のり]つとむ
[難読]努努ゆめゆめ

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

普及版 字通 「努」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 7画

[字音] ド・ヌ
[字訓] つとめる・はげむ

[字形] 形声
声符は奴(ど)。力は耒(すき)の象形農耕に勤労することをいう。漢の〔古詩〕に「努力して(さんぱん)を加へよ」とあり、ものごとにつとめることをいう。国語では、古く「努(ゆめ)~なかれ」のような語法があった。

[訓義]
1. つとめる、はげむ。
2. 力をあわせる。
3. ゆめ、ゆめゆめ。

[古辞書の訓]
名義抄〕努 ユメユメ・コハシ・ツヨシ・ツトム〔立〕努 クチヲシ・ユメ 〔字鏡集〕努 ツヨシ・ツトム・コハシ

[語系]
努・弩・拏・怒naは同声。みな強く力を加えた緊張した状態にあることをいう。

[熟語]
努眼努嘴努膊努臂努目・努力

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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