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労働株 ろうどうかぶactions de travail; labour stock

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

労働株
ろうどうかぶ
actions de travail; labour stock

会社に対する労働者の労務提供自体を財産出資に相当する価値出資と認め,これについて発行交付される特殊な株式。日本の法律では認められていない。1917年フランスにおける労働者参加株式会社に関する法律が採用した制度で,資本株と同様,利益配当請求権と企業経営参加権が与えられる。利益配当請求権として,会社は決算期に配当可能利益を定款所定の比率で労働株に配当する。企業経営参加権としては,代表を株主総会および取締役会に送ることができる。なおこれは従業員持株制度によって労働者が保有するいわゆる労働者株とは異なる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

労働株
ろうどうかぶ
labor stock

従業員が会社に提供する労働を金銭の出資に匹敵する価値出資と認め、それに対して与える特殊な株式のこと。通常の資本株と同様に、経営と利益配当に参加する権利を与えられる。資本と労働を協調させようとの目的をもっているが、具体的には二つの方式がある。第一は各従業員ごとに労働株を与える方式(1924年のニュージーランド会社授権法、アメリカやドイツでの提案など)であり、第二は従業員が構成する団体に労働株を与える方式(1917年のフランス労働者参加株式会社法)である。本質的には利潤分配制度の強化もしくは特殊化とみなされるが、現在はまったく行われていない。[森本三男]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例