勝てば官軍負ければ賊軍(読み)カテバカングンマケレバゾクグン

デジタル大辞泉 「勝てば官軍負ければ賊軍」の意味・読み・例文・類語

てば官軍かんぐんければ賊軍ぞくぐん

戦いに勝ったほうが正義になり、負けたほうが不義となる。道理はどうあれ強い者が正義者となるというたとえ。勝てば官軍

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ことわざを知る辞典 「勝てば官軍負ければ賊軍」の解説

勝てば官軍負ければ賊軍

戦に勝てば官軍として迎えられ、負ければ賊軍として退けられる。正邪勝敗によって決まり、勝てば何とでも理屈がつき、負ければどんなに冷遇されるかわからない。

[使用例] 勝てば官軍、負くれば賊で、革命前夜には国家が極刑に処した罪人でも、革命が成就した後には、位を贈られ、神に祀られることになる[河上肇*マルクス主義批判者の批判|1929]

[解説] しん戦争の際の薩長軍と幕府軍の戦いから生じたことばで、西郷隆盛持論であったともいわれます。その後、西南戦争では、薩軍の兵士が「勝てば官軍負くれば賊よ」と歌っていたといいます。

英語〕Might is right.(力は正義なり)

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故事成語を知る辞典 「勝てば官軍負ければ賊軍」の解説

勝てば官軍、負ければ賊軍

争いごとでは、結局は勝った方が正しく、負けた方は間違っていたとされてしまう、ということ。

[使用例] 勝てば官軍というけれど、人間負けちゃ駄目ですね[尾崎士郎*人生劇場残俠篇|1936~37]

[由来] 明治維新の際の薩長軍と幕府軍の戦いから生じたことば。「官軍」とは、政府の正規の軍隊で、「賊軍」とは、反乱軍のこと。のちの一八七七(明治一〇)年、政治家の大江卓が西南戦争での官軍の勝利を聞いて詠んだ漢詩に、「勝てばすなわち官軍、敗るれば則ち賊(勝てば官軍として迎えられ、負ければ賊軍とされる)」とあります。

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