化鳥風(読み)ケチョウフウ

デジタル大辞泉 「化鳥風」の意味・読み・例文・類語

けちょう‐ふう〔ケテウ‐〕【化鳥風】

宝永(1704~1711)ごろ、貞門末流の立羽不角たちばふかくらを中心に興った俳諧流派榎本其角えのもときかく洒落風しゃれふうをさらに進めた卑俗な俳風で、邪道に走るものとして称せられた。

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精選版 日本国語大辞典 「化鳥風」の意味・読み・例文・類語

けちょう‐ふうケテウ‥【化鳥風】

  1. 〘 名詞 〙 江戸時代其角一派洒落風に対して起こった俳風の一派。邪道に走った奇矯な俳風の意。洒落風を一層遊戯化し、掛詞や比喩を用いて謎のような滑稽をもてあそぶもの。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「化鳥風」の意味・わかりやすい解説

化鳥風
けちょうふう

江戸時代中期の俳諧流派。宝永,正徳 (1704~16) 頃,立羽 (たちば) 不角らを中心に,江戸に興った。其角,沾徳らの洒落風と同じく着想表現の奇をねらい,それを一層卑俗化した。異体の俳風が「化鳥」と非難された。

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世界大百科事典(旧版)内の化鳥風の言及

【不角】より

…1690年(元禄3)から月並前句付高点集,93年から月並発句集を続刊。古典的表現に俗意を盛ったので〈化鳥(けちよう)風〉と呼ばれ,洒落風,比喩体とともに江戸趣味の成立にあずかったが,俳壇的には孤立し,参勤の田舎武士集団を中心に別天地を形成した。〈けふの月わか衆捨たる山も哉〉(《蘆分船》)。…

※「化鳥風」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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