立羽不角(読み)タチバフカク

デジタル大辞泉 「立羽不角」の意味・読み・例文・類語

たちば‐ふかく【立羽不角】

[1662~1753]江戸中期俳人。名は定之助。平明な浮世調の作風で、俳諧大衆化貢献著作は「蘆分船」など多数

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精選版 日本国語大辞典 「立羽不角」の意味・読み・例文・類語

たちば‐ふかく【立羽不角】

  1. 江戸中期の俳人。立羽氏。通称定之助。江戸の人。書肆を業とした。不卜門。のち剃髪し法眼にのぼった。俳風は平明、通俗、観念的域を脱しなかった。多数の俳諧撰集を上梓し、また、浮世草子などの作品も書いた。句集二葉の松」、俳諧撰集「蘆分船」「一峠」、浮世草子「色の染衣」など。寛文二~宝暦三年(一六六二‐一七五三

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「立羽不角」の意味・わかりやすい解説

立羽不角
たちばふかく

[生]寛文2(1662).江戸
[没]宝暦3(1753).7.21. 江戸
江戸時代中期の俳人。通称,定之助。別号,千翁,霊雲斎,虚無斎,南々舎,松月堂。江戸の書肆。世才にたけ名誉欲が強く,門人大名をはじめ 1000人に及び,法眼位にまでのぼった。作風は通俗,概念的で,化鳥風 (けちょうふう) と呼ばれた。編著は『色の染衣』 (1687) ,『蠅袋』 (1703) ,『木曾麻衣』 (30) ,『正風集』 (30) ,『二度のかけ』 (32) ,『江戸菅笠』 (36) ,『漢考怪談録前集』など俳諧,雑俳,小説にわたって多数。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「立羽不角」の解説

立羽不角 たちば-ふかく

1662-1753 江戸時代前期-中期の俳人。
寛文2年生まれ。江戸の人。書店をいとなみ,岡村不卜(ふぼく)にまなぶ。掛詞(かけことば)や比喩(ひゆ)をもちいた文字遊戯にちかい俳風で,一時沾徳(せんとく)派とならんで江戸の俳壇に重きをなした。宝暦3年7月21日死去。92歳。通称は定之助。別号に松月堂,南々舎,虚雲斎など。編著に「二葉の松」「木曾の麻衣(あさごろも)」など。
【格言など】入る月のさはるか動くむら薄(すすき)(「蘆分船」)

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