北島見信(読み)キタジマケンシン

精選版 日本国語大辞典 「北島見信」の意味・読み・例文・類語

きたじま‐けんしん【北島見信】

  1. 江戸中期の天文学者。長崎の人。廬草拙(ろそうせつ)に学び、幕府の天文方となる。「紅毛天地二図贅説」を著わし、大日本州の設置を提唱。生没年未詳。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「北島見信」の意味・わかりやすい解説

北島見信
きたじまけんしん

生没年不詳。江戸中期の人。その経歴は明らかでないが、『長崎年表』に、1745年(延享2)11月長崎奉行所の天文方となり毎年銀20枚を給すとある。ラテン語、オランダ語の一端に通じていたようで、1737年(元文2)『紅毛天地二図贅説(ぜいせつ)』で星名、地名の読み方を示し、ヨーロッパ星図と地球図を解説。上中2巻が写本で現存し、下巻早くから欠本。原図は、ドイツの天文学者ヘベリウスが著し、1700年にアムステルダムで版行されたもので、1720年(享保5)徳川吉宗(よしむね)の洋書解禁後の、オランダとの交易でのおそらく最初の書と考えられる。

[渡辺敏夫]

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「北島見信」の解説

北島見信 きたじま-けんしん

?-? 江戸時代中期の天文家。
長崎の人。廬草拙(ろ-そうせつ)の門人オランダ船がもたらしたヨーロッパの星図と地球図を解説した「紅毛天地二図贅説(ぜいせつ)」を元文(げんぶん)2年(1737)にあらわした。「長崎年表」に,延享2年に幕府の天文方に採用されたとあるが,たしかではない。名は見真ともかく。

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