明治中期~昭和前期の北海道開拓政策推進の中核的行政官庁。1886年(明治19)設置。北海道は69年段階では11国86郡からなり,開拓使・諸藩・兵部省などによる分割統治がなされていた。75年の樺太・千島交換条約により千島を領有。82年開拓使の廃止後,函館・札幌・根室の3県分割をへて道庁に統一された。第2次大戦後の1947年(昭和22)地方自治法施行により道庁は廃止され,他の府県同様の地方自治体となった。
出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報
…廃使後は,札幌,函館,根室の3県を置いてその管轄を継承し,官営諸事業に関しては83年に農商務省北海道事業管理局を設けて,そこに移管させた。北海道を総轄する統一的官庁として北海道庁が設置されたのは86年1月である。【永井 秀夫】。…
…佐藤は北海道においては30~60町歩の規模をもつ粗放経営が適当であるとした。華族・政商・地主らに大規模な農業投資を促すことによってその活性化と結集をはかろうとする井上馨らの政治的意図と,北海道庁の設置(1886)とその資本導入策や日本鉄道(東北本線)の開通(1891)などによって,北海道,東北への資本誘導が進められる状況とが重なりあって,一時大農論は盛んに唱えられ,90年代には大農法による経営が実際に試みられた。具体的には,北海道における華族農場が代表的なものであり,札幌農学校の技術がこれを助けたが,農業機械の不適合,低廉な労働力調達の困難,市場条件の未整備などのためにとうてい採算を得るにいたらず,10年後にはいずれも小作制大農場に転換し,大農論の主張もまた影を潜めるにいたった。…
…82年開拓使は廃止,北海道にも県制がしかれて札幌,函館,根室の3県となり,開拓関連諸事業は翌年農商務省の北海道事業管理局へ移された。しかしこの3県1局制は成功せず,86年廃されて北海道庁が置かれ,全道を管轄した。1947年地方自治法施行により北海道庁は廃止,北海道は他府県同様,地方自治体となって現在に至っている。…
※「北海道庁」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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