北海道立文書館所蔵資料目録(読み)ほつかいどうりつもんじよかんしよぞうしりようもくろく

日本歴史地名大系 の解説

北海道立文書館所蔵資料目録
ほつかいどうりつもんじよかんしよぞうしりようもくろく

既刊一七冊 道立文書館 昭和六一年―(刊行中)

構成 一・二(柳田家資料一・二)、三―九(北海道国有未開地処分法完結文書一―七)、一〇(幕府文書、箱館府・県文書、藩・県文書、開拓使文書一)、一一―一七(開拓使文書二―八)。解説 道立文書館の母体である北海道総務部文書課(史料編集係)、同行政資料課等が編集発行した「北海道所蔵史料目録」第一―五集、「資料目録」No.一―五、および「北海道刊行(行政)資料目録」第一―一九号の改訂増補を含めて、所蔵資料目録の体系化をはかる目的で目録名称の統一をし、通し番号をつけて新たに発刊を始めた目録である。便宜のため上記目録等について若干の解説を付加する。「北海道所蔵史料目録」五冊、昭和三六―三八年刊。第一―四集(簿書の部。開拓使文書を中心に北海道庁初期の文書を含む一万八〇〇冊余の公文書の目録)、第五集(旧記の部。古記録類二千二七八冊を掲載)に分れ、前者開拓使・三県時代簿書の初めての体系的な目録。後者は「北海道庁所蔵旧記目録」(昭和七年、道庁刊)および「北海道史料所在目録」第一集(昭和二六年、北海道刊)と重複するが、二書にある解題と件名分類をやめ、五十音順書名を配列した。上記の開拓使文書中心の簿書については「北海道所蔵公文書件名目録」四冊、「北海道所蔵簿書件名目録」一七冊、「北海道立文書館所蔵公文書件名目録」一七冊(続刊中)等として、文書一件ごとの目録が作成されている。「北海道国有未開地処分法完結文書」本庁扱い分目録七冊、昭和六三年―平成五年刊。明治一九年から昭和二七年までの国有未開地処分の対象となった土地に関する二四二冊の目録である。内容は、各年代にわたる貸付け・売払いに関する基本的事項を記した台帳の内容から「土地貸付目録」と「土地売払目録」に二分され、処分一件ごとに所在地の村・字名、年月日、当事者名を収載する。台帳本体にはそのほか貸付(売払)地積、当事者現住所、目的地目、土地出願・許可日、面積その他の詳細が記されている。本資料は全道を網羅する地域開発過程を示す基本資料であるとともに、地名研究上にも有用である。ここに収録した台帳は本庁扱い処分事務の基本部分であるが、このほか大量の文書・原簿等がある。北海道農地開発部のほかに各支庁取扱分を加えると、約一万二千冊の残存が推定される。これらの詳細や国有未開地処分法の変遷などについては、本目録の解説・付録参照。道立文書館の開館は昭和六〇年であるが、前身の諸機関所蔵資料に加え、新しく公私の文書をはじめ、刊行物その他資料を収集中であり、上記刊行目録のほかに、カード目録冊子目録等を作成、利用に供している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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