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医療ネグレクト イリョウネグレクト

デジタル大辞泉の解説

いりょう‐ネグレクト〔イレウ‐〕【医療ネグレクト】

保護者が児童に必要な医療を受けさせないこと。治療を受けないと子供の生命・身体・精神に重大な影響が及ぶ可能性が高いにもかかわらず、保護者が治療に同意しなかったり、治療を受けさせる義務を怠ったりすること。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

医療ネグレクト
いりょうねぐれくと

保護者が子供に対して必要な医療を受けさせないこと。子供に検査・治療など適切な医療行為を受けさせないと、生命や身体・精神に重大な障害が生じる可能性があるにもかかわらず、保護者である親などが医療行為を拒否する状況をいう。児童虐待には、身体的虐待、心理的虐待、性的虐待およびネグレクト(養育拒否および放棄)があり、医療ネグレクトはネグレクトの一つに分類される。
 具体的には、子供の高熱が続き生命が危険な状況でも医療施設を受診せず、検査や治療を受けさせない、あるいは輸血を拒否して手術を拒むなどの行為をさす。こうした行為の背景には、特定の宗教的理念に基づく輸血などの治療拒否や医療不信、障害児をもつ親が子供の行く末に絶望し、いっさいの医療行為を拒絶するケースなどがある。そのほかに、ヒトの体の抵抗力(自然治癒力)を引き出せば病気が治るというホメオパシーHomeopathyの考えに基づき、ある症状を訴える患者に症状の原因となる物質をごく少量与える治療(同種療法)を主張し、医療者の選択した治療行為は受け入れがたいとするケースもあり、多様な背景を呈している。なお、2012年(平成24)4月に施行された民法改正で親権停止制度が導入され、子供に医療を受けさせない親に対して、家庭裁判所がその親権を停止し、医療を実施させることが可能となった。[編集部]

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