半死(読み)ハンシ

デジタル大辞泉 「半死」の意味・読み・例文・類語

はん‐し【半死】

《古くは「はんじ」とも》
死にそうになっていること。
年をとっていて余命の短いこと。
「かかる―の老僧の命を取ることが、何の復讐であるか」〈菊池寛恩讐の彼方に

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精選版 日本国語大辞典 「半死」の意味・読み・例文・類語

はん‐し【半死】

  1. 〘 名詞 〙 ( 古く「はんじ」とも )
  2. 死にそうになっていること。また、植物がなかば枯れかかっていること。瀕死垂死。「半死半生
    1. [初出の実例]「是以葉公魂驚。何更扶龍図而招半死」(出典本朝文粋(1060頃)四・為入道前太政大臣辞職第三表〈大江匡衡〉)
    2. [その他の文献]〔庾肩吾‐春日詩〕
  3. 余生いくばくもないこと。老い先が短いこと。
    1. [初出の実例]「拙者義半死の翁に候へども」(出典:蛻巖先生答問書(1751‐64か)下)
    2. [その他の文献]〔劉廷芝‐代悲白頭翁詩〕

なから‐じに【半死】

  1. 〘 名詞 〙 死にきらないこと。半死半生。はんし。
    1. [初出の実例]「とりさゆるものなかりけり。ふくふくうたれてなからじににぞなりにける」(出典:田中本義経記(室町中か)七)

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普及版 字通 「半死」の読み・字形・画数・意味

【半死】はんし

死にかけ。唐・劉希夷白頭を悲しむ翁に代る〕詩 言を寄す、紅顏の子 應(まさ)にれむなるべし、死の白頭

字通「半」の項目を見る

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