白頭(読み)シロガシラ

デジタル大辞泉 「白頭」の意味・読み・例文・類語

しろ‐がしら【白頭】

能で、白毛のかしら。こうを経た老体神体鬼畜などに用いる。→赤頭黒頭

はく‐とう【白頭】

年老いて白髪になった頭。しらがあたま。

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精選版 日本国語大辞典 「白頭」の意味・読み・例文・類語

はく‐とう【白頭】

  1. 〘 名詞 〙
  2. しらがあたま。年老いて毛髪の白くなった頭。また、その頭の老人白首(はくしゅ)
    1. [初出の実例]「由此、或有白頭一任、空帰故郷潜抱怨歎」(出典続日本紀‐天平宝字二年(758)一〇月甲子)
    2. 「Facutôni(ハクトウニ) ヲヨブ」(出典:日葡辞書(1603‐04))
    3. [その他の文献]〔史記‐田敬仲完世家〕
  3. 白色の頭。
    1. [初出の実例]「水鳥よ汝は誰を恐るるぞ〈兀峰〉 白頭更に蘆静也〈芭蕉〉」(出典:俳諧・桃の実(1693))

しろ‐がしら【白頭】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 能楽用語。仮髪の一つ。白毛の蓬髪。普通は本来白髪となるべきもの、および老人の役に用いるが、特殊演出の場合は、常は赤頭(あかがしら)や鬘(かずら)の役であるのをかえて、特に位の重い老体として、これを用いることがある。はくとう。〔運歩色葉(1548)〕
  3. スズメ目ヒヨドリ科の鳥。全長一八センチメートルぐらい。前頭部は黒で、目の後方から後頭に幅の広い環状の白い帯が入っている。背面は緑褐色で腹は淡い。中国南部からベトナム北部に分布し、日本では少数八重山諸島と沖縄島に生息する。
  4. しらがしら(白頭)

しら‐がしら【白頭】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 白毛で作った槍の鞘(さや)の先につけるかざり。
    1. [初出の実例]「白がしらのふりかぶろ二本松の城主とかや」(出典:浄瑠璃・薩摩歌(1711頃)鑓じるし)
  3. しろがしら(白頭)

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普及版 字通 「白頭」の読み・字形・画数・意味

【白頭】はくとう

白髪。白首。宋・陸游初夏、二首、二〕詩 (つね)に感ず、年のすを 白頭自ら笑ふ、未だれざるを

字通「白」の項目を見る

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動植物名よみかた辞典 普及版 「白頭」の解説

白頭 (シロガシラ)

学名Pycnonotus stnensis
動物。ヒヨドリ科の鳥

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

世界大百科事典(旧版)内の白頭の言及

【頭】より

…前髪は額におおいかかり,横は両肩,後ろは身長におよぶ長い仮髪。赤頭(あかがしら),黒頭(くろがしら),白頭(しろがしら)の3種があり,役柄や演出により使い分ける。能の常の演出では,赤頭は神体(《賀茂》《嵐山》など),竜神(《春日竜神》《竹生島》など),天狗(《鞍馬天狗》《是界》など),鬼畜(《小鍛冶》《鵺(ぬえ)》など)に用い,黒頭は童子または慈童(《田村》《大江山》《枕慈童》など),怨霊(《通(かよい)小町》《藤戸》《船弁慶》など),《隅田川》の子方,《邯鄲》《弱法師(よろぼし)》のシテなどに用い,白頭は老体の神霊や鬼畜・霊(《玉井》《竜虎》《恋重荷(こいのおもに)》)などに用いるが,演出意図によって常は(かつら)をつける役が赤頭や白頭をつけたり,同様に赤頭を黒頭や白頭に,黒頭を白頭に変えたりする。…

※「白頭」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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