学士課程の卒業時に執筆する論文のこと。大学,学部によっては必須とされる。日本の学士課程学生は通常,4年次に卒業論文・卒業研究に多くの時間を費やすため,卒業論文・卒業研究は学士課程教育の重要な一環をなすものと捉えられている。とくに研究室やゼミナールでは卒業論文・卒業研究が重視されることが多い。一方で,学士課程教育全体として卒業論文・卒業研究の比重が高く,かつそれへの依存度が高いことが,コースワークを通じた学習の充実を妨げる遠因となっているとする見方もある。アメリカ合衆国ではコースワークが重視されることが一般的であり,学生の学習時間も4年間を通じてほぼ等である。一方,日本では,4年次には卒業論文・卒業研究に取り組むことで学習時間が大きく増加するが,1~3年次の学習は一般に低調である。だがアメリカでも,以前より優等学位プログラム(アメリカ)(honors program)を中心に,学士課程の総まとめ(capstone)としての論文や研究が推進されてきた。近年では,優等学位プログラム以外でも「undergraduate research」として,学士課程学生に研究や論文執筆を経験させることを重視する動きが広がっている。
著者: 福留東土
出典 平凡社「大学事典」大学事典について 情報
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