南北首脳会談(読み)なんぼくしゅのうかいだん

共同通信ニュース用語解説 「南北首脳会談」の解説

南北首脳会談

韓国の金大中キム・デジュン大統領と北朝鮮金正日キム・ジョンイル総書記(いずれも当時)が2000年6月13~15日、平壌ピョンヤンで初の首脳会談を行い、南北共同宣言に署名した。宣言は民族自主や当局間対話の必要性、離散家族再会、各分野での交流活性化などをうたい、南北関係は画期的に改善。金大統領は同年12月にノーベル平和賞を受賞した。その後、盧武鉉ノ・ムヒョン大統領(当時)も07年10月に金総書記と、文在寅ムン・ジェイン大統領は18年4月以降、金正恩キム・ジョンウン朝鮮労働党委員長と会談を重ねている。(ソウル共同)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「南北首脳会談」の意味・わかりやすい解説

南北首脳会談
なんぼくしゅのうかいだん

2000年6月 13~15日,朝鮮民主主義人民共和国 (北朝鮮) のピョンヤン (平壌) で行われた大韓民国 (韓国) のキム・デジュン (金大中) 大統領と北朝鮮最高指導者であるキム・ジョンイル (金正日) 労働党総書記による直接会談。同年4月に両国特使がペキン (北京) で行なった非公開会談で合意されたもので,第2次世界大戦後,南北に分断された両国の首脳による初の直接対話となった。首脳会談の結果,両国首脳は,(1) 統一問題の自主的解決,(2) 統一案をめぐっては韓国の連合制案と北朝鮮の連邦制案に共通性を認める,(3) 離散家族訪問団の交換と人道的問題の解決,(4) 経済協力を通じた民族経済の発展と,社会や文化,スポーツなどの分野における協力と交流の活発化,(5) 合意事項を早期実現するための対話の開始,からなる5項目の南北共同宣言に署名した。さらにキム・ジョンイル総書記が適切な時期にソウルを訪問することも合意された。北朝鮮の核・ミサイル開発問題,在韓米軍の撤収問題など安全保障面においては課題も残されたが,南北の和解と統一を目指し緊張緩和をもたらすこの会談により,東アジアの冷戦構造にも変化の兆しがみえはじめた。なお,94年6月北朝鮮を訪れた J.E.カーター元アメリカ大統領が南北首脳会談の開催を提案し,当時主席であったキム・イルソン (金日成) は受入れたものの,翌月同主席が死去したために実現しなかったという経緯がある。

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