単純・帯状疱疹治療剤(読み)タンジュンタイジョウホウシンチリョウザイ

病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版 「単純・帯状疱疹治療剤」の解説

単純・帯状疱疹治療剤

製品名
《アシクロビル製剤》
アシクロビル(沢井製薬、シー・エイチ・オー新薬、高田製薬、武田テバファーマ、武田テバ薬品、武田薬品工業、長生堂製薬、東和薬品、日本ケミファ、日本ジェネリック、日医工、ファイザー、マイラン製薬)
アシクロビルDS(沢井製薬)
アストリック(日本化薬)
ゾビラックス(グラクソ・スミスクライン)
ビクロックス(小林化工、Meiji Seika ファルマ)
《アメナメビル製剤》
アメナリーフ(マルホ
《バラシクロビル塩酸塩製剤》
バラシクロビル(岩城製薬、エール薬品、エルメッド、エーザイ、共和薬品工業、大原薬品工業、共創未来ファーマ、科研製薬、杏林製薬、キョーリンリメディオ、興和、興和創薬、小林化工、佐藤製薬、沢井製薬、三和化学研究所、シオノケミカル、セオリアファーマ、第一三共エスファ、第一三共、大興製薬、武田薬品工業、辰巳化学、鶴原製薬、武田テバファーマ、東洋カプセル、東和薬品、日医工、日本ケミファ、ニプロ、日本ジェネリック、日本臓器製薬、日本薬品工業、ファイザー、富士製薬工業、富士フイルムファーマ、ポーラファルマ、Meiji Seika ファルマ、持田製薬、持田製薬販売、陽進堂、わかもと製薬、ケミックス、アスペンジャパン)
バルトレックス(グラクソ・スミスクライン)
《ビダラビン製剤》
アラセナ‐A(持田製薬)
カサール(マルホ)
ビダラビン(岩城製薬、武田テバファーマ、武田薬品工業、東和薬品、富士製薬工業、シオノケミカル、日本ジェネリック、小林化工、MeijiSeikaファルマ、沢井製薬、日医工)
《ファムシクロビル製剤》
ファムビル(マルホ、旭化成ファーマ)

 抗ウイルス剤で、単純ヘルペスウイルス帯状疱疹たいじょうほうしんウイルスに効果のある薬です。


 アシクロビル製剤は、内服剤と軟膏なんこうがあり、ヘルペス群ウイルスに強力な効果があります。単純疱疹性器ヘルペス口内炎口唇こうしんヘルペスなど)の治療のほか、薬によっては帯状疱疹水ぼうそう水痘すいとう)の治療にも用いられます。また、眼軟膏は、単純ヘルペスウイルスの感染による角膜炎の治療に用いられます。


 バラシクロビル塩酸塩製剤は、アシクロビル製剤の吸収を改善した薬で、1日2~3回と少ない服用回数で同等の効果が得られます。単純疱疹帯状疱疹小児水痘の治療、造血幹細胞移植における単純ヘルペス感染症の発症抑制小児の単純疱疹・帯状疱疹・性器ヘルペスの再発抑制に使用されます。


 ビダラビン製剤は、軟膏とクリーム剤で、帯状疱疹単純疱疹の治療に用いられます。注射剤に比べて全身的な副作用が少ない薬です。


 ファムシクロビル製剤は、単純・帯状疱疹に用いられる、薬剤が体内に吸収される効率が高い薬です。


 アメナメビル製剤は、帯状疱疹の治療に用いられ、ヘルペスウイルスの複製に必要な酵素を阻害しることで抗ウイルス作用を示します。


発疹ほっしんかゆみなどの過敏症状が現れることがあります。過敏症状が現れたときは使用を止め、すぐ医師に相談してください。


 そのほか、アシクロビル製剤バラシクロビル塩酸塩製剤では、ショック、アナフィラキシー、血液障害、中毒性表皮壊死えし融解症、皮膚粘膜眼症候群、急性腎障害、精神神経症状、呼吸抑制、間質性肺炎、肝炎急性膵炎ファムシクロビル製剤では、ショック、アナフィラキシー、精神神経症状、横紋筋融解症、急性腎障害、多形紅斑こうはん、皮膚粘膜眼症候群、中毒性表皮壊死融解症などを、ビダラビン製剤では、ショック、アナフィラキシー、精神神経障害、骨髄機能抑制をおこすことがあります。このような症状がおこったときは、使用を中止して、ただちに医師に相談してください。


②頭痛、下痢、吐き気・嘔吐おうと腹痛胃痛めまい発熱、全身倦怠感けんたいかん、肝機能やじん機能の異常などがおこることがあります。


錠剤顆粒かりゅう、内服ゼリー、軟膏などさまざまな剤型があります。1日の使用回数・使用時間、1回の使用量などについては医師・薬剤師の指示を守り、かってな判断で増量・減量したり、中止しないでください。


問診の際にあらかじめ、持病・アレルギーなどの体質、現在使用中の薬の有無などを医師に報告してください。


③過去にこの薬で過敏症状をおこしたことのある人には使用できません。


④妊婦または現在妊娠している可能性のある人、母乳で授乳中の人、高齢者や小児、腎障害や肝障害のある人などでは、使用できないことがあります。


 あらかじめその旨を医師に必ず報告してください。


アシクロビル製剤バラシクロビル塩酸塩製剤ファムシクロビル製剤では、めまいなどがおこることがあるので自動車運転や危険を伴う作業にたずさわる人は医師に相談してください。


アメナメビル製剤は、リファンピシン製剤と、ビダラビン製剤は、ペントスタチン製剤と併用できません。薬によっては、ブロベネシド製剤、シメチチジン製剤、ミコフェノール製剤、テオフィリン製剤、ミタゾラム製剤、リトナビル製剤、シクロスポリン製剤、セイヨウオトギリソウ含有食品などと併用すると薬の作用が増強または減弱することがあります。

出典 病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版について 情報

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