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卵片発生 らんぺんはっせいmerogony

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

卵片発生
らんぺんはっせい
merogony

卵片生殖,砕片生殖ともいう。動物卵細胞の細胞質片が発生する現象。一般には卵を種々の方法で卵片に分け,無核の卵片に精子を進入させ,発生が開始することをいうが,広義には,精核と卵核を含む卵片の発生,卵核のみを含む卵片の発生にも用いられる。 O.ヘルトウィヒおよび P.ヘルトウィヒが初めてウニ卵で試みた (1887) 。紐形動物環形動物軟体動物両生類でもみられる。卵片に異種の精子を入れる卵片雑種形成では,種的特徴の決定に際し,核と細胞質の役割を研究することができる。

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デジタル大辞泉の解説

らんぺん‐はっせい【卵片発生】

実験的に、卵の細胞質片に精子を侵入させると発生が進行する現象。単相の精子でも細胞質があれば発生しうることを示すもの。メロゴニー

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百科事典マイペディアの解説

卵片発生【らんぺんはっせい】

砕片発生とも。実験条件下で,ばらばらにした卵の一部(卵片)で受精発生が起きること。卵核が失われた卵片では精子核のみで発生が進むわけで,雄性卵片発生という。また,無核の卵子片を精子も用いず人工賦活することさえでき,一時期形態形成に関する核と細胞質の遺伝的役割の解明などに用いられた。

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大辞林 第三版の解説

らんぺんはっせい【卵片発生】

実験条件下で精子を与えたとき、核のない卵の細胞質片が発生する現象。卵核を含む卵片の発生や精子の侵入のない卵片の発生も含む。卵片生殖。メロゴニー。破片生殖。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

卵片発生
らんぺんはっせい

卵の一部分を実験的に発生させることで、狭義には卵核を含まない卵片の発生をいうが、広義には卵核を含んだ卵片の発生をもいう。ウニの未受精卵を用いた実験では、卵をショ糖溶液中で高速遠心すると、卵は二つにちぎれて、卵核を含む卵片は上に浮き、卵核を含まない卵片は下に沈むので、無核と有核の卵片を別々に得ることができる。これらの卵片にそれぞれ精子を与えれば、ともに発生が進行する。前者が狭義の卵片発生で、後者が広義の卵片発生である。ウニでは、こうして得られた無核卵片を刺激して単為発生させると、まったく核を含まないままで途中まで発生が進行することが知られている。[雨宮昭南]

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