原子熱(読み)げんしねつ

大辞林 第三版の解説

げんしねつ【原子熱】

ある元素の原子1モルの温度を一度上げるのに必要な熱量。比熱に原子量を乗じて求める。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

原子熱
げんしねつ
atomic heat

原子量と比熱の積、すなわち1モルの物質の温度を1℃だけ上げる熱量をいう(単位はカロリーで表すのが普通)。原子熱容量ともいう。1原子気体(たとえば希ガス元素の気体)の原子熱は定容で3カロリー、定圧で5カロリーである。
 1819年フランスのデュロンとプチが、「固体元素の原子熱は常温付近ではほぼ一定である」というデュロン‐プチの法則を発表し、正しい原子量決定の有力な手段になったことはよく知られている。デュロン‐プチの法則は低温では成立しなくなるが、アインシュタインはこれを量子論的に解決し、アインシュタインの比熱式としてまとめている。[中原勝儼]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典内の原子熱の言及

【ノイマン】より

…29年にケーニヒスベルクの大学で鉱物学と物理学の教授となり,鉱物の比熱の研究や,結晶中や非晶質中での複屈折の研究を行った。31年,コップHermann Franz Moritz Kopp(1817‐92)とともに固体のモル比熱が近似的に成分元素の原子熱(1グラム原子に対する熱容量)の和に等しいというノイマン=コップの法則を見いだした。45年には,レンツの法則に基づいて誘導電流の法則を数学的に定式化し,ノイマンの法則を導出した。…

※「原子熱」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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