口先介入(読み)クチサキカイニュウ(その他表記)talk-down(up)policy

デジタル大辞泉 「口先介入」の意味・読み・例文・類語

くちさき‐かいにゅう〔‐カイニフ〕【口先介入】

中央銀行や政府高官などが、市場影響を与える目的で、為替株式相場について思案を発表すること。売買などを行う直接的な介入に対していう。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「口先介入」の意味・わかりやすい解説

口先介入
くちさきかいにゅう
talk-down(up)policy

金融当局が実際外国為替市場に介入することなく,口先だけで為替相場を政策的に誘導すること。 talk-downは自国通貨を口先で下落させるよう誘導する場合をいい,talk-upは上昇させるよう誘導する場合をいう。口先介入は,将来における金融当局の政策スタンスを暗に示すことが多く,これによって市場参加者の心理に影響を及ぼすことをねらいとしたもの。 1985年9月のプラザ合意以降のベーカー財務長官をはじめとする米側閣僚による円高・ドル安誘導のための口先介入はあまりにも有名。ただし,こうした口先介入は実際に行われる介入と違って,協調して行なわれることは少なく,むしろ各国あるいは各組織の思惑によるところが多い。

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FX用語集 「口先介入」の解説

口先介入

実際に通貨の売買を通じて市場介入を行うのではなく、政府首脳や金融当局者が発言によって相場を意図する方向に動かそうとする行為

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