同和鉱業(読み)どうわこうぎょう

百科事典マイペディア 「同和鉱業」の意味・わかりやすい解説

同和鉱業[株]【どうわこうぎょう】

1884年藤田伝三郎が政府から小坂鉱山の払い下げを受け藤田組を設立し創業。1937年藤田組(合)と藤田鉱業(株)の合併により藤田組(株)が発足,1945年現社名。藤田組より引き継いだ小坂花岡柵原(やなはら)の各鉱山を中心に電気銅伸銅品硫酸亜鉛,電気銀などを生産。現在は精錬収入が5割を占めるが,新素材のメタル粉や環境関連など多角化を目指す。磁性鉄粉で国内トップ級。2006年DOWAホールディングスに社名変更,持株会社制へ移行。本社東京,工場岡山,横浜ほか。2011年資本金364億円,2011年3月期売上高3798億円。売上構成(%)は,製錬44,環境・リサイクル13,電子材料18,金属加工20,熱処理4,その他1。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「同和鉱業」の意味・わかりやすい解説

同和鉱業
どうわこうぎょう

非鉄金属会社。 1884年に小坂鉱山の払下げを受けて創業した藤田組が前身。 1912年より鉱業部門強化のため,主力となる花岡,柵原などの鉱山を次々に入手。 37年藤田鉱業 (1917設立) と合併し,株式会社藤田組として設立。 45年現社名に改称,経営立直しと新鉱床の相次ぐ発見によって銅,硫化鉄鉱の生産会社として発展。 57年藤田興業を合併。精錬依存から電子材料,環境,熱処理へと多角化を進めている。磁性鉄粉ではトップクラス。売上構成比は,電気銅 18%,伸銅品 11%,亜鉛8%,電気金 10%,電気銀6%,硫酸6%,その他 41%。年間売上高 2504億 8900万円 (連結。うち輸出 10%) ,資本金 310億 9800万円,従業員数 1700名 (1999) 。

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世界大百科事典(旧版)内の同和鉱業の言及

【藤田組】より

…しかし,戦後不況下で経営難となり,銀行閉鎖を余儀なくされ,37年に藤田鉱業を合併して株式会社藤田組となった。その後,銀行整理に伴う日本銀行特別融通の処理と戦時の増産要請とから,43年に藤田家は小坂,花岡,柵原の主要鉱山の藤田組株式を国策会社帝国鉱業開発に譲渡して経営を退き,藤田組は帝国鉱業開発の経営下で敗戦を迎え,45年12月に商号を同和鉱業株式会社に改め,現在に至っている。また,主要3鉱山以外の鉱山を経営するために,45年5月には藤田鉱業株式会社を設立した。…

※「同和鉱業」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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