日本大百科全書(ニッポニカ) 「名取礼二」の意味・わかりやすい解説
名取礼二
なとりれいじ
(1912―2006)
筋生理学者。東京都生まれ。1936年(昭和11)東京慈恵会医科大学を卒業し、同医学部生理学系の助手となる。1949年同教授、筋原線維の標本作成に成功し、筋の収縮機構を解明した。この標本は「名取の筋線維」として著名。またスポーツ医学の権威としても知られる。1975年同大学長と理事長、1982年名誉学長となる。また1978年日本学術会議副会長、アジア・スポーツ委員会長などを歴任。1981年スキンドファイバー法による筋収縮機構の研究で日本学士院賞、文化功労者、1986年文化勲章を受章した。著書に『筋生理学』『運動の生理学』、共著『最新体力測定法』などがある。
[編集部]
『『運動の生理学――筋の働きを中心として』改訂版(1947・青山書院)』▽『『筋生理学』(1951・丸善出版)』▽『名取礼二著『現代スポーツ生理学』(1968・日本体育社)』▽『『最新体力測定法』(1970・東京同文書院)』