向羽黒山城跡(読み)むかいはぐろやまじようあと

日本歴史地名大系 「向羽黒山城跡」の解説

向羽黒山城跡
むかいはぐろやまじようあと

[現在地名]会津本郷町 船場

北流する阿賀川西岸の標高約四〇八メートルの弁天べんてん(岩崎山)を主峰とする、羽黒山・観音かんのん山からなる白鳳はくほう三山上に立地する。城の範囲はこの独立丘陵上全域で、南北一・三キロ、東西〇・五キロに広がる。本丸弁天山頂部にあり、東西四二メートル、南北一二メートルの楕円形を呈し、北東部に櫓台状の遺構が存在する。二の丸は北側稜線上の舌状を呈する東西六〇メートル、南北三五メートルの張出し部上に、三の丸は北西斜面を削平した東西二七メートル、南北三五メートルの範囲にそれぞれ構築され、さらに西側斜面には多数の曲輪群からなる西出丸や北斜面には盛氏屋敷と称する北出丸が存在する。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

国指定史跡ガイド 「向羽黒山城跡」の解説

むかいはぐろやましろあと【向羽黒山城跡】


福島県大沼郡会津美里(あいづみさと)町本郷にある山城跡。東西1.4km、南北1.5km、白鳳山と呼ばれる岩崎山と羽黒山にかけて築城された山城で、本丸、二の丸、三の丸跡などが残る。1568年(永禄11)に蘆名盛氏(あしなもりうじ)が築き、1589年(天正17)に蘆名氏が伊達政宗によって滅亡した後は、会津領主となった伊達政宗、蒲生氏郷(がもううじさと)、上杉景勝(かげかつ)によって一部改修された。1601年(慶長6)、関ヶ原の戦いで上杉軍が属した西軍が敗れた結果、廃城になったと伝えられている。2001年(平成13)、国の史跡に指定された。現在は、つつじで有名な白鳳山公園になっている。磐越自動車道会津若松ICから車で約20分。

出典 講談社国指定史跡ガイドについて 情報

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