羽黒山(読み)はぐろさん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

羽黒山
はぐろさん

山形県北西部にある山。標高 414m。月山 (1984m) ,湯殿山 (1500m) とともに出羽三山と呼ばれる。古くから羽黒山伏の根拠地で,出羽三山の合祭殿である出羽神社がある。境内には池中納鏡の古鏡などを所蔵する出羽三山歴史博物館,蜂子皇子御陵などがある。平将門創建と伝えられる五重塔国宝参道のスギ並木は特別天然記念物,爺スギ,南谷のカスミザクラは天然記念物。磐梯朝日国立公園に属する。五重塔付近から手向 (とうげ) の随神門までの長い石段は壮観である。

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百科事典マイペディアの解説

羽黒山【はぐろさん】

山形県鶴岡市にある山。出羽三山の一つで,標高414m。平たんな山頂にある出羽三山神社の出羽(いでは)神社は,古来羽黒山山伏で知られる修験(しゅげん)道場。五重堂,黄金堂があり,山麓の手向(とうげ)から杉並木(特別天然記念物)の並ぶ石段の参道が通じる。
→関連項目スギ(杉)鶴岡[市]羽黒[町]

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世界大百科事典 第2版の解説

はぐろさん【羽黒山】

山形県北西部の山。標高436m。東田川郡羽黒町に属する。月山(がつさん),湯殿山とともに出羽三山とよばれる。月山の北麓にあたり,新第三紀層の基盤上に月山の泥流が乗りあげた丘陵で,山頂には出羽三山を合祀する出羽神社がある。平安時代末期から鎌倉時代にかけて羽黒修験(羽黒派)の拠点として栄えた。伝承によれば,羽黒山を開いたのは崇峻天皇の子蜂子皇子(能除太子)で,役行者えんのぎようじや)が中興したといい,山名も皇子を導いた3本脚のにちなむというが,このような伝承は,羽黒開山が,修験のといわれる役行者よりも古いことを主張するためにいいだされたことと考えられる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

羽黒山
はぐろさん

山形県北西部、出羽山地(でわさんち)西部の丘陵性の山頂一帯をさす。標高414メートル。鶴岡市(つるおかし)と東田川郡庄内町(しょうないまち)にまたがる。新第三紀の泥岩、頁(けつ)岩からなり、南部では月山(がっさん)の泥流がのる。西側の祓(はらい)川、東側の立谷(たちや)川の谷が丘陵を深く刻み、南北に長い地塊状を呈す。月山、湯殿山(ゆどのさん)とともに出羽三山と称し、古くから羽黒修験(しゅげん)の霊場として繁栄してきた。山頂付近に出羽(いでは)神社が鎮座し、月山神社、湯殿山神社をあわせた三神合祭殿(鐘楼とともに国指定重要文化財)がある。広大な境内には国宝の五重塔、羽黒山修験本宗の本山荒沢寺(こうたくじ)など神仏習合時代の名残(なごり)をとどめる建造物や旧跡が多い。また、推定樹齢1000年を超えるといわれる国指定天然記念物の爺スギ、国の重要文化財の梵鐘(ぼんしょう)、山頂鏡池出土の銅鏡(国指定重要文化財)などを収めた出羽三山歴史博物館もある。西麓(せいろく)の手向(とうげ)は羽黒山の門前集落で、重要文化財の正善院黄金(こがね)堂があり、現在も40近い宿坊が軒を連ねる。手向からの表参道は約1.7キロメートル、樹齢300~500年の特別天然記念物のスギ並木が続くなかを約2500段の石段を登って山頂に至る。手向から山頂までの有料道路もあり、さらに山頂から月山八合目までの自動車道路が通じ、夏季は定期観光バスが運行される。磐梯(ばんだい)朝日国立公園の一部で、南麓にはスキー場や休暇村、温泉などがある。

[中川 重]

『『出羽三山・葉山』(1975・山形県総合学術調査会)』


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精選版 日本国語大辞典の解説

はぐろ‐さん【羽黒山】

山形県鶴岡市東方の山。月山・湯殿山とともに出羽三山の一つに数えられる。鎌倉時代から羽黒派山伏の根拠地として知られ、頂上に出羽三山合祭殿がある。標高四一四メートル。
※義経記(室町中か)七「出羽国にははぐろさんとて、山社多きところなれば」

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世界大百科事典内の羽黒山の言及

【出羽三山】より

…山形県のほぼ中央部,朝日山地の北端部に位置する月山(がつさん)(1979.5m),湯殿山(1500m),羽黒山(436m)の三山をあわせていう。月山と湯殿山は近接しているが,羽黒山は両山の北約20kmに位置する。…

【出羽神社】より

…〈いではじんじゃ〉ともいう。山形県東田川郡羽黒町,羽黒山上に鎮座。旧国幣小社。…

【羽黒派】より

…修験道の一派。山形県の羽黒山を本山とする。崇峻天皇の子の蜂子(はちす)皇子を開祖と称し,苦行性と古態を残すことで知られる。…

※「羽黒山」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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