告別(読み)コクベツ

デジタル大辞泉 「告別」の意味・読み・例文・類語

こくべつ【告別】[曲名]

原題、〈ドイツDas Lebewohlベートーベンのピアノソナタ第26番の通称。変ホ長調。1809年から1810年にかけての作。各楽章に「告別」「不在」「再会」の標題が付される。ナポレオン軍によるウィーン占領時、ルドルフ大公が疎開してから再会するまでの経緯を託して書かれた。
《原題、〈ドイツ〉Abschiedハイドン交響曲第45番嬰へ短調の通称。1772年作曲。エステルハージ侯に献呈。通称は終楽章の演奏中に楽団員が順に退席することに由来する。

こく‐べつ【告別】

[名](スル)別れを告げること。いとまごい。「告別の辞」「急逝した友に告別する」
[補説]作品名別項。→告別

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「告別」の意味・読み・例文・類語

こく‐べつ【告別】

  1. 〘 名詞 〙 別れを告げること。いとまごいをすること。
    1. [初出の実例]「告別明朝又欲遷、捲衣深入嶽雲巓」(出典:若木集(1377頃)五祖枯岩栄蔵主遊嶽)
    2. 「何もかも委細承知して丁寧に告別(コクベツ)して」(出典:福翁自伝(1899)〈福沢諭吉〉長崎遊学)
    3. [その他の文献]〔梁書‐陶弘景伝〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「告別」の読み・字形・画数・意味

【告別】こくべつ

別れをいう。〔後漢書伝〕素(もと)よりと厚し。~曰く、吾(われ)年耄(お)いたり。安(いづく)んぞ子(し)に從ふことを得ん~と。別して去る。

字通「告」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

デジタル大辞泉プラス 「告別」の解説

告別〔曲名〕

ドイツの作曲家L・v・ベートーヴェンのピアノソナタ第26番(1809-1810)。原題《Les adieux》。ナポレオン軍のウィーン占領時におけるルドルフ大公との離別から再会までの経緯を託して作曲された。

告別〔小説:スペンサーシリーズ〕

米国の作家ロバート・B・パーカーのハードボイルド小説(1984)。原題《Valediction》。「スペンサー」シリーズ。

告別〔小説:赤川次郎〕

赤川次郎のホラー短編集。1991年刊行。

出典 小学館デジタル大辞泉プラスについて 情報

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android