命長ければ恥多し(読み)イノチナガケレバハジオオシ

デジタル大辞泉 「命長ければ恥多し」の意味・読み・例文・類語

命いのち長ながければ恥はじ多おおし

《「荘子」天地から》長生きすれば、何かにつけ恥をさらすことも多い。

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精選版 日本国語大辞典 「命長ければ恥多し」の意味・読み・例文・類語

いのち【命】 長(なが)ければ恥(はじ)多(おお)し

  1. ( 「荘子‐天地」の「多二男子一則多レ懼、富則多レ事、寿則多レ辱、是三者非三所二以養一レ徳也」から ) 長生きすれば何かにつけて恥をかくことが多い。長生きすれば恥多し。
    1. [初出の実例]「いのちながければ辱おほし。長くとも四十(よそぢ)にたらぬほどにて死なんこそ」(出典:徒然草(1331頃)七)

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故事成語を知る辞典 「命長ければ恥多し」の解説

命長ければ恥多し

長生きをすると、それだけ恥をかく機会も多くなるということ。

[使用例] 長生きすれば恥多しというのは、世間体があるからなのです[中里介山*大菩薩峠|1913~41]

[使用例] いつまで生きるるか解らないが(ああ、長生すればまことに恥多し!)、生きているかぎりは私の句を作ろう[種田山頭火*其中日記|1938]

[由来] 「荘子―天地」に出てくる、中国古代の伝説の聖王、堯ぎょうのセリフから。堯がある国へ出掛けたときのこと。その国の役人が、「長生きし、富み栄え、たくさんの息子さんに恵まれますように」と祈ってくれました。しかし、堯はそれを辞退して、「子どもが多ければ心配事が多くなるし、お金持ちになれば仕事が多くなってたいへんだ」と答え、続けて「寿いのちながければ則すなわち辱はじ多し(長生きをすると、恥をかく機会も多くなる)」と述べたということです。

[解説] ❶むやみに長生きを願わないのが賢い生き方だとか、年を取ったら恥をかかないように気を付けるべきだというのが、堯のことばに含まれる教訓。ただ、この話には実は続きがあって、そこでは、役人の方が、「それくらいの災難も避けられないなんて、あなたもたいした人ではありませんね」と、堯をやりこめた、ということになっています。そこまで含めると、恥ずかしいなどといって長生きを喜ばないのは、いかにもこざかしい知恵であって、かえって愚かなことだ、という意味になります。❷「徒然草―七」に「いのちながければ辱おほし。長くとも四十よそぢにたらぬほどにて死なんこそ、めやすかるべけれ」と引用されているのも、有名です。

〔異形〕長生きすれば恥多し。

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ことわざを知る辞典 「命長ければ恥多し」の解説

命長ければ恥多し

長生きをすると、それだけ恥をかくことも多くなる。

[使用例] 今また七十歳にして〈略〉職を退くことになった。古人曰く、命長ければ恥多しと。正にその通りである。潮時に後れて恥をかいたが、山口の山の姿の面白さと、豆腐の軟らかさとに引かれて、これは覚えず長逗留した[青木正児*琴棊書画|1958]

[解説] 「徒然草―七」の「いのちながければ辱おほし。長くとも四十よそぢにたらぬほどにて死なんこそ、めやすかるべけれ」で有名ですが、中国の伝説上の君主堯ぎょうのことばとされています。ある人が堯に対し「長生きし、富み栄え、男子が多くおできになりますように」と祝言したとき、堯は「男子が多ければ心配事が多いし、富めば仕事が多くなり、長生きすればさまざまな恥をかかなければならない」といったといいます。

〔異形〕長生きすれば恥多し

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