唐金(読み)カラカネ

精選版 日本国語大辞典 「唐金」の意味・読み・例文・類語

から‐かね【唐金】

  1. 〘 名詞 〙 ( 中国から製法が伝わったところからいう ) 銅、錫(すず)主体とし、鉛、鉄、ニッケルなどを加えた合金青黒色で銭その他の鋳物などに用いる。青銅(せいどう)
    1. [初出の実例]「長谷寺鐘鋳事、唐金五百貫文目也」(出典:大乗院寺社雑事記‐明応五年(1496)三月七日)
    2. [その他の文献]〔日葡辞書(1603‐04)〕
    3. 「仏具も人手に渡るべし。中にも唐(カラ)かねの三ツ具足」(出典浮世草子世間胸算用(1692)一)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の唐金の言及

【青銅】より

…ブロンズ,俗に唐金(からかね)ともいう。スズをおもな合金元素とする銅合金で,〈青銅器時代〉という年代の区分があることからもわかるように,人類が最も古くから使用した合金である。…

【銅合金】より

…清銅は現在の青銅で,銅,スズ,鉛の合金である。青銅は唐金(からかね)ともいわれ,梵鐘,灯籠,香炉,仏像,仏具などの鋳造に広く用いられている。一般に淡黄色をしているが,放置すると青さびを帯びる。…

※「唐金」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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