善知鳥峠(読み)うとうとうげ

日本歴史地名大系 「善知鳥峠」の解説

善知鳥峠
うとうとうげ

北小野と金井の境にあって松本平と伊那谷の境界をなし、中央高地における表・裏日本の分水界をなす峠の一つ。峠以南は降水量が多く以北は少ない。標高八八九メートル。上代においては「延喜式」の東山道は、御坂みさか峠を越えて伊那谷を天竜川沿いに賢錐かたぎり宮田みやた深沢みさわ駅を経て、この善知鳥峠を越え、覚志かがし駅を経て松本に達した。

貞和四年(一三四八)と翌五年に小笠原長基と諏訪直頼が戦った金井かないは、この峠の塩尻寄りの集落であり、天文一七年(一五四八)の武田晴信と小笠原長時の塩尻峠の戦の際は、この付近まで戦場になったと推定される。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「善知鳥峠」の意味・わかりやすい解説

善知鳥峠
うとうとうげ

長野県中部,塩尻市北東部にある松本盆地伊那盆地とを結ぶ峠。標高 889m。日本海側と太平洋側との分水界の一つ。三州街道 (国道 153号線) が通る。

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