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長野県中央部にある峠。塩嶺(えんれい)とも呼ばれ,塩尻市と岡谷市の境をなす。標高は999mで,国道20号線が通過している。天竜川・信濃川両水系の分水嶺にあたり,峠の名は太平洋岸から内陸部に運ばれる表塩(おもてじお)と,日本海岸から運ばれる裏塩の終点にあたることから名付けられたといわれる。諏訪・松本両盆地を結ぶ交通・軍事の要衝で,古来からしばしば戦場となった。江戸時代に中山道が通っていた旧峠(1055m)は,現在よりやや北側にあり,1889年に馬車が通れる新道が開設されて,現在のルートに変わった。1983年開通の中央本線の塩嶺トンネルは,それまでの辰野経由に代わり,塩尻峠下を通過しており,岡谷~塩尻間を約16km短縮した。峠は展望にすぐれ,東には諏訪湖,霧ヶ峰,八ヶ岳,さらに遠方には富士山を望み,旧峠からは北西に松本盆地から北アルプスの山並みを見渡すことができる。一帯は塩嶺王城県立自然公園に属し,とくに旧峠付近は御野立公園と呼ばれ野鳥の宝庫である。
執筆者:市川 健夫
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長野県の中央部、諏訪盆地(すわぼんち)と松本盆地の境界にある峠で、太平洋と日本海の分水界をなす。近世中山道(なかせんどう)の旧峠は標高1055メートル地点を通るが、現在の国道20号の峠は1012メートル。1986年峠下を中央自動車道長野線(長野自動車道)がトンネルで抜けている。国道の峠にはドライブインや旧長野県庁舎の一部を移築した記念館などがあり、旧峠には展望台があって眼下の諏訪湖をはじめ富士山や北アルプスなどが一望できる。付近一帯は野鳥の宝庫でもある。
[小林寛義]
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