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四民月令 しみんげつれいSi-min yue-ling; Ssū-min yüeh-ling

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

四民月令
しみんげつれい
Si-min yue-ling; Ssū-min yüeh-ling

中国,後漢時代の年中行事記。博陵安平 (河北省深県) の人崔寔 (さいしょく) の著。完本は伝わらず,逸文を集めたものが『漢魏遺書抄』『全上古三代秦漢三国六朝文』などに収められている。内容は祭祀宗族農事,家計,教育,盗賊の防御,治病などに及ぶが,これは崔寔の故郷における豪族の生活状態を反映していると思われる。特に各月の穀物の売出し買入れや,農民暴動対策,一族の祭祀や賑給 (しんごう) などを述べている点は興味深い。

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世界大百科事典 第2版の解説

しみんげつれい【四民月令 Sì mín yuè lìng】

中国,後漢後期の崔寔(さいしよく)の著。四民とは士農工商,すなわちすべての人のこと。月令とは12ヵ月に割り当てられた年中行事の意。崔寔は五原太守,遼東太守などを歴任,とくに五原では住民に紡織を教えて善政を施した。本書は各月に分けて荘園を経営していくための仕事を,礼儀教育,農事作業,家事手工芸,武器の整備調薬,農産物取引等々にわたって述べており,当時の一般生活,とくに豪族の荘園経営の姿をうかがううえの貴重な史料である。

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世界大百科事典内の四民月令の言及

【崔寔】より

…以後,五原太守,遼東太守などを歴任。碑文,銘文,詩など著作は15編にのぼり,なかでも後漢期の豪族の年中行事記《四民月令》は有名である。【冨谷 至】。…

【農事暦】より

…先秦の月令や《夏小正》《礼記(らいき)》月令などには12ヵ月に関連する天象,物候,農耕,狩猟のことが書かれているが,天の運行に従う四時の政治の基準を示す立場のものである。月令が年間の農作業を主とするようになって農事暦的性格を強めたのは,後漢の豪族で荘園主でもあった崔寔(さいしよく)が,荘園経営の立場から荘園内の人々のなすべき仕事を各月ごとにまとめた《四民月令(しみんげつれい)》からということができよう。以後,各時代の農事暦をあげれば,《玉燭宝典》(隋,杜台卿),《四時纂要》(唐末五代,韓顎),《農桑衣食撮要》(元,魯明善),《養余月令》(明,戴羲),《農圃便覧》(清,丁宜曾)などがある。…

※「四民月令」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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