繊維を糸に紡ぐ紡績工程と,紡績糸やフィラメント糸などを用いて布を製織する工程をいう.天然繊維の綿,羊毛,麻を紡績する綿紡績,毛紡績,麻紡績がそれぞれの繊維に適合した形態に発展してきたが,化学繊維の出現とその発達によって,化学繊維の混紡,単独の紡績がはじまり,形態が変化してきた.紡績は基本的には繊維中のごみなどの夾(きょう)雑物および紡績できない短繊維を除いて,繊維塊をよく解きほぐして,平行に引きそろえ,しだいに細いひも状の繊維集合体にして,最終的に必要な太さにし,よりを加え紡績糸とする.その工程は,自動化,連続化,高速化,省力化が急激に進んでいる.化学繊維では,工程を省略し,単純化,高能率化した方式が用いられる.スプリットヤーンに代表されるように,紡績を用いず,高分子フィルムより直接的に糸にする方式およびフィラメント糸の加工を高度化する方式もある.製織は糸から布を形成する過程であり,広義にはメリヤスも含む.布や製造する基本機構には大きな変化はないが,高速化,低騒音化,自動化は進んでいる.メリヤスは高速化が比較的容易であるとともに風合いに特徴があり,高速多様化が進み,生産量が増大している.一方,織らずに布状体を製造する各種の不織布も大きく発展しているが,編織製品である布とは構造上基本的な相違がある.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
…最近では不織布,編物も含めて繊維あるいは糸で布状のものを作ることを製布と呼び,織物を作ることを製織というようになった。また染色を含めて染織,紡績を含めて紡織という場合もある。織物は織物設計,製織準備工程を経て織機で作られる(図1,図2)。…
※「紡織」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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