回生(読み)カイセイ(その他表記)regeneration

翻訳|regeneration

デジタル大辞泉 「回生」の意味・読み・例文・類語

かい‐せい〔クワイ‐〕【回生】

[名](スル)生き返ること。よみがえること。蘇生そせい。「起死回生妙薬

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精選版 日本国語大辞典 「回生」の意味・読み・例文・類語

かい‐せいクヮイ‥【回生】

  1. 〘 名詞 〙 生きかえること。生気を取り戻すこと。蘇生。また、物事が再び元の状態に復すること。
    1. [初出の実例]「百千万劫の回生回死のなかに、行持ある一日は、髻中の明珠なり」(出典:正法眼蔵(1231‐53)行持)
    2. [その他の文献]〔李商隠‐寓懐詩〕

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「回生」の意味・わかりやすい解説

回生
かいせい
regeneration

機器で生じる余剰エネルギーを回収し、電力に変換して再利用すること。

 一般に回生とは、減速により減少する運動エネルギーを電動機によって回収する電力回生をさす。これは電動機を発電機として利用して行うもので、回転体のもつ運動エネルギーで電動機を駆動することにより、電動機により発電させる。これにより運動エネルギーを電気エネルギーに変換でき、運動エネルギーの減少分だけ回転数が低下する。回生ブレーキとして減速する場合、電気エネルギーに変換された分だけ運動エネルギーが減少するので、その分だけ制動力が発生し減速する。回生した電力は電気自動車、ハイブリッド自動車などでは自車のバッテリーに充電して電力を再利用する。電車の場合、回生により発生した電力を架線に流し込んで、他の車両が利用する。産業機械などの場合、直流電力として機器内に蓄電する場合と、交流電力線に流し込む場合がある。

 減速するということは、エネルギー保存の法則から、運動体のもつ運動エネルギーを他のエネルギーに変換することである。一般的な摩擦ブレーキは、運動エネルギーを摩擦により発生する熱エネルギーに変換して減速している。したがって、回生することは機器のエネルギー利用効率を向上させることになる。

[森本雅之]

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