国史館(読み)こくしかん

日本大百科全書(ニッポニカ) 「国史館」の意味・わかりやすい解説

国史館
こくしかん

1664年(寛文4)に林鵞峯(はやしがほう)が江戸・上野忍ヶ岡(しのぶがおか)の別邸内に設けた『本朝通鑑(ほんちょうつがん)続編』の編集所。同年鵞峯が幕府の命を受けて起稿、門下生ら30余名がここで編集に従事し、諸経費は幕府が支出した。70年に編集が完成するとともに国史館は廃止された。この期間の編集始末を詳細に記録した鵞峯の漢文日記に『国史館日録』18巻があって、鵞峯の講書、図書収集諸大名との交遊など学芸関係記事が豊富である。国書刊行会刊『本朝通鑑』(1918~20)に所収

[福井 保]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「国史館」の意味・わかりやすい解説

国史館
こくしかん

本朝通鑑』編集のため,寛文4 (1664) 年8月,江戸上野の忍ヶ岡の林家の別邸内に設けられた編纂所。同2年,林鵞峰は幕府の命による父羅山の修史事業を引継ぎ,同4年正式に史料の収集,編纂に着手。同 10年に完成。その編纂の日記として『国史館日録』がある。

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