国立特別支援教育総合研究所(読み)こくりつとくべつしえんきょういくそうごうけんきゅうじょ

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

国立特別支援教育総合研究所
こくりつとくべつしえんきょういくそうごうけんきゅうじょ

特別支援教育に関する研究を行う文部科学省所管の独立行政法人。英語名はNational Institute of Special Needs Education、略称NISE。特総研とも略す。独立行政法人国立特別支援教育総合研究所法(平成11年法律第165号)に基づいて2001年(平成13)設立。本部は神奈川県横須賀市野比(のび)。

 1971年(昭和46)、文部省によって国立特殊教育総合研究所が設置され、心身に障害のある児童生徒に対する教育の研究が開始された。2001年、独立行政法人に再編される。2007年、学校教育法の一部改正により、従来の特別な学校や学級で教える特殊教育だけでなく、普通学級において学習に不適応をおこす子どもに対象を広げた特別支援教育制度が実施されることになり、名称を国立特別支援教育総合研究所に変更した。

 国立特別支援教育総合研究所のおもな業務は以下のとおりである。(1)特別支援教育に関する実際的な研究を総合的に行う。(2)特別支援教育関係職員に対する専門的、技術的な研修を行う。(3)特別支援教育に関する研究の成果普及促進を行う。(4)関係図書、資料情報を収集し、保存・提供する(蔵書数6万5000冊)。(5)特別支援教育に関する相談に応じ、助言指導援助を行う。2011年3月時点での資本金は60億4858万円、職員数は70人。

[編集部]

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