コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

特別支援教育 とくべつしえんきょういく

4件 の用語解説(特別支援教育の意味・用語解説を検索)

知恵蔵の解説

特別支援教育

障害のある児童生徒に対して、その1人1人の教育的ニーズを把握し、その持てる力を高め、生活や学習上の困難を改善・克服できるよう、必要な支援を行う教育。従来の特殊教育(障害児教育)の対象(盲・聾、知的障害肢体不自由、病弱)に、学習障害(LD)、注意欠陥・多動性障害(ADHD)、高機能自閉症を加える。2003年3月に公表された文部科学省特別支援教育のあり方に関する調査研究協力者会議の最終報告を契機として、教育政策上の言葉として使われるようになった。この背景には、1994年にユネスコ・特別ニーズ教育に関する世界会議で採択された「特別ニーズ教育における原則、政策および実践に関するサラマンカ宣言および行動のための枠組み」がある。国際的には、すべての子供にはそれぞれのニーズがあり、子供の障害の程度や内容によって区分すべきではなく、もともと子供という1つのグループしかないという発想から、インクルージョン(inclusion=包含)という言葉が使われるようになっている。

(新井郁男 上越教育大学名誉教授 / 2007年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」
知恵蔵について | 情報

朝日新聞掲載「キーワード」の解説

特別支援教育

特別支援学校や小中学校の特別支援学級に通う子どもは、全国で28万1378人で、県内では4201人。障害の種類は、知的障害や聴視覚、肢体不自由など様々だ。障害のない子も通う学校に行くか、特別支援学校に通うかは、障害の種類や程度などをもとに保護者らが選べる。県内には、県立くわな特別支援学校を合わせて18の特別支援学校がある。

(2012-03-30 朝日新聞 朝刊 三重全県 1地方)

出典|朝日新聞掲載「キーワード」
朝日新聞掲載「キーワード」について | 情報

デジタル大辞泉の解説

とくべつしえん‐きょういく〔トクベツシヱンケウイク〕【特別支援教育】

障害をもつ幼児・児童・生徒の自立と社会参加を支援するための教育。→特別支援学校特別支援学級
[補説]学校教育法の一部改正により平成19年(2007)4月より実施。障害の範囲が従来の特殊教育より広げられ、学習障害(LD)・注意欠陥多動性障害ADHD)・高機能自閉症なども支援の対象となった。

出典|小学館
デジタル大辞泉について | 情報 凡例

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

特別支援教育
とくべつしえんきょういく

障害をもつ子供を対象とする教育支援。2006年(平成18)6月に学校教育法の一部改正がなされ、07年4月から特別支援教育が実施されることになった。これまで心身に障害をもった子供の教育は盲(もう)学校、聾(ろう)学校、養護学校などの特殊学校、あるいは小中学校に設置された特殊学級で展開されてきた。しかし、弱視や難聴、知的障害など、特殊学校に入学するほどではないが、普通学級では不適応を起こす中間領域の子供や、学習障害(LD)や注意欠陥多動性障害(ADHD)など、新しいタイプの問題を抱える子供が増加している。そして、文部科学省が2002年に実施した調査においても、普通学級において特別な支援を必要とする児童生徒は約6.3%いると見込まれている。
 そのため、従来の特殊教育の場に限定せずに対象を広げ、総合的な特別支援体制を整えることになった。とくに各学校では、校長が特別支援教育コーディネーターを指名し、コーディネーターが中核となって、支援の必要な児童生徒に校内で連携して対応することになった。また医療や保健、福祉等の学校外の機関とも協力して障害に配慮した教育を行えるようにした。
 しかし特別支援教育はまだ多くの課題がある。まず、コーディネーターに高度な専門的な知識や判断力が求められるが、そうした人材の養成が遅れている。また、特別支援を具体化するのに教員の増員や予算の増加が必要であるが、人や財源の支援がなされていない。さらに、普通学級での対応に見通しが立つ反面、これまでの盲・聾・養護学校といった特殊学校が、設置者の判断により複数の障害種に対応可能な特別支援学校と変わったこともあり、固有の指導がおろそかになる懸念も生まれている。[深谷昌志]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
日本大百科全書(ニッポニカ)について | 情報 凡例

今日のキーワード

稀勢の里寛

1986- 平成時代の力士。昭和61年7月3日生まれ。中学卒で鳴戸部屋に入門し,平成14年3月初土俵。16年5月新十両,同年11月には18歳4ヵ月で新入幕をはたす。18年7月新三役小結,21年3月新関...

続きを読む

コトバンク for iPhone

特別支援教育の関連情報