朝日日本歴史人物事典 「土岐直氏」の解説
土岐直氏
生年:元弘1(1331)
南北朝時代の武将。頼宗(頼清)の子。宮内少輔,伊予守。兄で美濃国(岐阜県)守護の頼康と共に,足利尊氏・義詮 に従い,頼康が革手に新守護所を築いて移って以後,それまでの守護所であった長森城を預かったという。また,頼康が尾張国(愛知県)守護をも兼帯するとその守護代となり,尾張の南朝方鎮圧に功を挙げた。兄の守護権力の一端を支える一方,松一揆という独自の軍事力も擁しており,貞治2/正平18(1363)年から2年間は侍所頭人ともなっている。中風により京都の宿所に没した。
(谷口研語)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報