土肥霞洲(読み)どひ・かしゅう

朝日日本歴史人物事典 「土肥霞洲」の解説

土肥霞洲

没年:宝暦7.8.16(1757.9.28)
生年元禄6(1693)
江戸中期の漢学者。江戸の人。名は元成,字は允仲,通称源四郎,伝右衛門,号は霞洲,新川。黙翁の子。新井白石に学んだ。10歳のとき,甲府宰相徳川綱豊(のちの6代将軍徳川家宣)に仕え,宝永1(1704)年家宣が将軍世子になったことにより,御家人となる。享保6(1721)年には,8代将軍徳川吉宗に進講,幕府の儒員となる。その後吉宗の子田安宗武に仕え,用人,番頭を歴任した。幼いころから白石に愛され,その著書の浄書をし,没後遺著校訂を行った。詩文にすぐれ,『霞洲詩集』や朝鮮通信使との唱酬をまとめた『桑韓唱和集』などの著書が残る。

(高橋昌彦)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「土肥霞洲」の解説

土肥霞洲 どひ-かしゅう

1693-1757 江戸時代中期の儒者
元禄(げんろく)6年生まれ。土肥黙翁の子。新井白石にまなぶ。徳川家宣(いえのぶ)の侍読となり,御家人,幕府儒官をへて田安家につかえる。白石の著作の浄書をし,その没後は遺著の校訂,整理にあたる。「霞洲詩集」などをのこした。宝暦7年8月14/16日死去。65歳。江戸出身。名は元成。字(あざな)は允仲。通称は源四郎。別号に新川。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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