地球岬(読み)チキュウミサキ

デジタル大辞泉 「地球岬」の意味・読み・例文・類語

ちきゅう‐みさき〔チキウ‐〕【地球岬】

《「チキウ岬」とも書く》北海道南西部、室蘭市にある岬。太平洋に臨み、岬の周辺断崖が10数キロメートル続く景勝地。

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日本歴史地名大系 「地球岬」の解説

地球岬
ちきゆうみさき

チキウ岬とも書き、国土地理院発行の二万五千分一図などでは併記絵鞆えとも半島の太平洋岸最南端に位置する。岬周辺は一〇〇メートルを超す海食崖が連なり、岬先端は標高一四七メートル。「蝦夷日誌」(一編)中の「エトモの澗の図」に「ホロチケウヘ」とみえる。板本「東蝦夷日誌」には「従是岩崖難場に成、歩行成難し。チヤラセナイ滝川、チケウエ岩岬一番高岬の義也」とあり、この岬一帯の険しさを物語る。かつてのチケウエがチキウに転訛し、さらに地球の漢字が当てられた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「地球岬」の意味・わかりやすい解説

地球岬
ちきゅうみさき

北海道南西部、室蘭市(むろらんし)の首部を形成する絵鞆半島(えともはんとう)最南端の岬。チキウ岬ともいう。太平洋に臨み、安山岩や集塊岩が露出する50メートル前後の断崖(だんがい)が続き、その上に1920年(大正9)点灯したチキウ岬灯台がある。岬へは歩道だけであったが、現在では室蘭本線母恋(ぼこい)駅を結ぶ観光道路が整備された。岬の一角には展望台があり、眼下に太平洋の荒波が海食崖に白く砕ける光景が展開し、西方には、市街背後の100メートル前後の丘を隔てて、測量山(200メートル)の無線塔を望むことができる。

[奈良部理]


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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「地球岬」の意味・わかりやすい解説

地球岬
ちきゅうみさき

「チキウ岬」のページをご覧ください。

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世界大百科事典(旧版)内の地球岬の言及

【チキウ岬】より

…地球岬とも書く。室蘭市絵鞆(えとも)半島最南端の太平洋に突出した岬で,安山岩,流紋岩からなる断崖に囲まれる。…

※「地球岬」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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