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増阿弥 ゾウアミ

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デジタル大辞泉の解説

ぞうあみ【増阿弥】

室町前期の田楽師。新座に所属し、世阿弥と張り合った名手。生没年未詳。

出典|小学館
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デジタル版 日本人名大辞典+Plusの解説

増阿弥 ぞうあみ

?-? 室町時代の芸能者。
大和田楽(でんがく)新座の役者。大和猿楽世阿弥と同時代に活躍。世阿弥が「冷えに冷えたり」(「申楽(さるがく)談儀」)と評した名手で,応永20年代(1413-22)を全盛として,4代将軍足利義持(よしもち)の後援をうけ,たびたび勧進田楽をもよおした。また女面「増(ぞう)」の作者ともつたえられる。

出典|講談社
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朝日日本歴史人物事典の解説

増阿弥

生年:生没年不詳
室町前期の田楽の役者。世阿弥とほぼ同世代で,田楽新座の喜阿弥の後継者。世阿弥が「冷えに冷えたり」(『申楽談儀』)と絶賛するその芸風は禅宗に傾倒していた将軍足利義持の好むところであったため,義持の寵を得る幸運に恵まれ,応永20年代(1413~22)を中心に勧進田楽をほぼ毎年興行,活躍ぶりが記録類から窺われる(『花営三代記』『満済准后日記』など)。田楽役者としてばかりでなく尺八の名手としても有名で,豊原量秋の弟子であったことが知られている(『ひとりごと』『体源抄』)。尺八を吹く増阿の画像もかつて存在したらしい。

(石井倫子)

出典|朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版
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世界大百科事典 第2版の解説

ぞうあみ【増阿弥】

田楽新座の役者。生没年不詳。世阿弥とほぼ同世代で(やや年少か),喜阿弥の後継者であった。名は芸名に基づく阿弥陀仏号の略称。1414年(応永21)8月成立の《竹生島縁起》の勧進者23名の一人としてその名が見える。《申楽談儀》での世阿弥の評価は能,音曲ともに〈閑花風(かんかふう)〉(九位の第3位)に位置づけ,少年時代足利義満の前で獅子を舞ったのが〈面白カリシ〉とか,東北院(興福寺の院家)の立合(たちあい)での扇扱いを〈感涙も流るゝ斗(ばかり)に覚ゆ〉とか,《尺八の能》では〈冷えに冷えたり〉の表現で絶賛している。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
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大辞林 第三版の解説

ぞうあみ【増阿弥】

室町時代の田楽師。世阿弥に芸を高く評価された名手。生没年未詳。

出典|三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

増阿弥
ぞうあみ

生没年不詳。室町前期の田楽新座(でんがくしんざ)(奈良に本拠を置いた座)の役者。同座の喜阿弥(きあみ)の後継者で、大和猿楽(やまとさるがく)の世阿弥(ぜあみ)と同時代の名手。ことに4代将軍足利義持(あしかがよしもち)の後援を受け、応永(おうえい)20年代(1413~22)には再々勧進田楽を興行するなど京都・奈良で活躍した。世阿弥の『申楽談儀(さるがくだんぎ)』によれば、演技と音曲(おんぎょく)とがみごとに調和した、技巧を弄(ろう)さない味わい深い冴(さ)えた芸風であったらしい。田楽以外にも多芸多才で、尺八の吹奏に優れ、今日に伝わる能面「増女(ぞうおんな)」はその創作になるという。[小林 責]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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世界大百科事典内の増阿弥の言及

【猿楽】より

…なかでも大和猿楽の四座,近江猿楽六座が名高く,ことに大和の結崎(ゆうざき)座の観阿弥世阿弥父子によって今日の能の基礎が固められるのである。
[猿楽の役者]
 当時の有名な役者たちを挙げると,〈田楽〉の一忠・花夜叉・喜阿弥・高法師(松夜叉)・増阿弥(〈田楽〉も猿楽とさして距離をおかぬものであって,世阿弥伝書にも総合的に論じられている),近江猿楽の犬王(いぬおう),大和猿楽の金春権守(こんぱるごんのかみ)・金剛権守などである。喜阿弥は音曲(謡)の名手,閑寂な能を演じ,世阿弥が少年時代に瞠目(どうもく)して観覧し,のちのちの語りぐさにしたという。…

【世阿弥】より

…義満の後嗣足利義持は,父義満の方針を改めること多く,芸能後援についても尊氏時代に戻して田楽を重んじた。とくに新座の増阿弥(ぞうあみ)を後援し,応永20年代(1413‐22)には毎年増阿弥に勧進田楽を興行させている。しかし世阿弥も幕府内で重用されており,義持が世阿弥を疎んじたという説には根拠がない。…

※「増阿弥」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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