売木(読み)うるぎ

改訂新版 世界大百科事典 「売木」の意味・わかりやすい解説

売木[村] (うるぎ)

長野県南端,下伊那郡の村。人口656(2010)。天竜川支流の売木川上流域に位置する山村で,南は愛知県に接する。北部を国道418号線が横断する。1948年豊村が売木・和合の2村に分離した。ほぼ全域山林原野で占められ,耕地は河川沿いにわずかに点在する。江戸時代は榑木(くれき)を年貢として納めるなど,早くから山林開発が行われていた。また運搬農耕のために馬の飼育も盛んであった。現在も農林業を主体に村の産業が営まれ,米作をはじめ高冷地野菜の栽培,肉用牛の飼育,シイタケの生産などが行われているが,近年人口は減少を続けている。愛知県との境にあたる南部一帯は天竜奥三河国定公園に属し,観光開発が進められている。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「売木」の意味・わかりやすい解説

売木(村)
うるぎ

長野県南端、下伊那郡(しもいなぐん)にある村。愛知県と境を接する。国道418号が通る。全村丘陵性山地で、稲作の他に、トマトブルーベリーミョウガリンゴなどが特産物。観光客誘致の方法として、都市部の人にリンゴの木のオーナーになってもらい、地元で管理し、収穫時に村にきてもらっている。キャンプ地に茶臼山(ちゃうすやま)高原白樺高原が開かれている。面積43.43平方キロメートル、人口548(2020)。

[小林寛義]

『『売木村誌』(1968・売木村)』


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