日本大百科全書(ニッポニカ) 「ブルーベリー」の意味・わかりやすい解説
ブルーベリー
ぶるーべりー
blueberry
[学] Vaccinium
ツツジ科(APG分類:ツツジ科)スノキ属の低木。北アメリカ原産で二十数種がよく知られる。いずれも小果樹として利用される。おもな栽培種はアメリカの東部に多いハイブッシュ・ブルーベリーV. corymbosum L.(染色体数2n=4x=48)、北東部とカナダに多いローブッシュ・ブルーベリーV. angustifolium Aiton(2n=2x=24)、北東部からカナダに多いダウニスワンプ・ブルーベリーV. atrococcum Heller、北東部に多く、果実が赤く熟すクランベリーcranberry/V. macrocarpon Aiton(いずれも2n=2x=24)や南東部に多いラビットアイV. ashei Reade(2n=6x=72)などである。これらは一般に葉肉は厚く、葉形は卵形から長卵形、全縁で長さ1センチメートル、多くは落葉性である。4~5月に白色の小鐘状花を房状につける。
果実は球または扁円(へんえん)形で1~1.5グラム。夏から秋にかけて熟し、濃青黒、濃紫、濃いえび茶、赤色などとなり、果面に灰白色の果粉をかぶる。甘酸っぱく、ジュース、タルト、パイ、ジャム、砂糖煮、プリザーブ、缶詰などにする。
[飯塚宗夫 2021年5月21日]