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多頭石斧 たとうせきふ

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大辞林 第三版の解説

たとうせきふ【多頭石斧】

輪状の切り込みが入る三~八個の石斧の突出部が連なる磨製石器。環状石斧から発達し、東日本の縄文晩期にみられる。

出典|三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

世界大百科事典 第2版の解説

たとうせきふ【多頭石斧】

円盤形の石材の周縁に刃をつけ,その刃部に深い切込みを入れて数個の突起に分けた磨製石器で,中央に貫通孔をもつ。周縁以外の要素は環状石斧と似ている。とくに中央孔の断面形がX字形をなすものや,中央孔周囲に凸帯がめぐるものもあることなど,微細な技法面でも環状石斧と対応する。朝鮮半島北部では両者が共伴して出土することが多いが,日本では別々に出土する例が一般的である。日本では中部地方縄文時代後期・晩期に多く見られるが,朝鮮半島では無文土器文化期に,中国東北地方では周代から戦国時代にかけての時期に属する遺物である。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

多頭石斧
たとうせきふ

棍棒(こんぼう)頭・指揮棒頭mace headに用いる一種の磨製石斧。円盤の周囲に刃をつけ、中央の柄孔(えあな)に柄を差し込めば環状石斧であり、円盤ではなく三つ以上の突起をつくりそれぞれの先に刃をつければ多頭石斧である。朝鮮半島咸鏡(かんきょう)北道や黄海道の無紋土器に伴うもののように8、10、18と多数の突起を放射状につくり、しかも突起の先に刃をつけずとがったままのものは、韓国では星形石器とよんでいる。日本では、縄文晩期の東日本、および愛知県下の弥生(やよい)時代初めに多頭石斧の実例が知られている。このほか、佐賀県鳥栖(とす)市安永田(やすながた)遺跡第14号住居跡から中期弥生土器に伴って八頭の星形石器がみいだされており、これは朝鮮半島の無紋土器文化とかかわるとみられる。[佐原 真]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ) この辞書の凡例を見る
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世界大百科事典内の多頭石斧の言及

【石斧】より

…また武器あるいは儀仗用の石斧には,ヨーロッパ新石器時代から青銅器時代にかけての闘斧や,中国新石器時代の有孔石斧の一部があげられる。環形の周縁を刃とし,中央の孔に柄をさしこむ環状石斧や,周縁にいくつもの突き出した刃を作り出した多頭石斧も,武器か儀仗用の棍棒頭mace headであって,世界各地の新石器時代から青銅器時代にかけて,また民族例に散見する。 最も一般的な石斧の平面形は長方形,長円形を基本とし,刃の側が幅広く,逆の端は狭い。…

※「多頭石斧」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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