20世紀日本人名事典 「佐原真」の解説
佐原 真
サハラ マコト
昭和・平成期の考古学者 国立歴史民俗博物館名誉教授。
- 生年
- 昭和7(1932)年5月25日
- 没年
- 平成14(2002)年7月10日
- 出生地
- 大阪府大阪市上本町
- 出身地
- 大阪府豊中市
- 学歴〔年〕
- 大阪外国語大学ドイツ語学科〔昭和32年〕卒,京都大学大学院考古学専攻〔昭和39年〕博士課程修了
- 主な受賞名〔年〕
- 日本文化デザイン賞(会員賞)〔平成7年〕,和島誠一賞(第3回)〔平成14年〕
- 経歴
- 小学生の頃から考古少年で、東京で過ごした中学生の時に、縄文時代研究の権威として知られる東京大学の山内清男と出会い、師事。昭和39年奈良国立文化財研究所(現・奈良文化財研究所)入所。弥生土器、銅鐸、石器などの遺物論を中心に弥生文化の研究に成果をあげ、中でも「香川県・紫雲出山(しうでやま)弥生式遺跡の研究」(小林行雄京都大学教授との共同研究)が著名。同埋蔵文化財センター長を経て、平成5年国立歴史民俗博物館副館長、9年館長に就任。13年退任。一般の人にも分かりやすく書いた著作や軽妙な話術で人気のあった講演を通じて考古学の啓蒙に努めた。また佐賀県・吉野ケ里遺跡、島根県・荒神谷遺跡、鳥取県・妻木晩田遺跡など多くの遺跡・文化財の保存に尽力した。主な著作に「弥生土器」「銅鐸」「日本人の誕生」「騎馬民族は来た!?来ない?!」「騎馬民族は来なかった」「食の考古学」「銅鐸の考古学」、共同編訳に「大森貝塚」、エッセイ「花はどこへ行った」などがある。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報