デジタル大辞泉
「夜鳴き饂飩」の意味・読み・例文・類語
よなき‐うどん【夜鳴き×饂×飩】
夜間、屋台を引くなどして売り歩くうどん屋。また、そのうどん。よなき。《季 冬》
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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よなき‐うどん【夜鳴饂飩】
- 〘 名詞 〙 夜間、屋台を担いだりひいたりして、売声をあげながら売って歩く饂飩屋。また、その饂飩。夜鳴。《 季語・冬 》
- [初出の実例]「大三かぎやの夜叫温飩(ヨナキウドン)、ふり売の茶碗むし」(出典:洒落本・北華通情(1794)自序)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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夜鳴(啼)饂飩 (よなきうどん)
夜間に街頭を流し歩くそば・うどん売。江戸末期に京坂地方ではうどん専門,江戸ではそばを主としうどんも兼ねたが,夜鳴きうどんは京坂地方の呼名で,江戸ではむしろ夜鷹そばと称し,街娼(がいしよう)の夜鷹が多くこれを食べるからと説明されていた。江戸の夜そば売は,担ぎ屋台にかならず風鈴をつるすならわしであり,京坂地方でもこれにならうものがあった。夜そば売は市民に親しい存在であり,とくに秋冬の夜の添景として,芝居その他のものにも広く取材された。明治時代以後もそれは続いてきたが,近年はむしろ中華そばが主となり,チャルメラがかつての呼声にかわった。
執筆者:竹内 利美
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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世界大百科事典(旧版)内の夜鳴き饂飩の言及
【うどん(饂飩)】より
…小麦粉でつくるめん類の一種。名称は奈良時代に中国から渡来した唐菓子の餛飩(こんとん)からの転化で,いつの間にか饂飩,温飩と書かれ,〈うんどん〉〈うどん〉と呼ばれるようになったが,中身は別物である。近世に饂飩といったのは中国の切麵(せつめん)で,日本の切麦(きりむぎ)にあたる。切麦はうどんより細く切るのが特徴で,熱くしたものを熱麦(あつむぎ),冷やしたものを冷や麦といい,そうめんと同じく[点心]のほか饗膳(きようぜん)の後段(ごだん)にも供された。…
※「夜鳴き饂飩」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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